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事件
格納容器下部で汚染水漏洩 事故後初、1号機で2カ所
2013.11.13 23:50
東京電力は13日、原子炉が損傷した福島第1原発1号機格納容器下部の2カ所で汚染水の漏洩(ろうえい)を確認したと発表した。原発事故で溶け落ちた燃料(デブリ)冷却のため注水が続く1~3号機の格納容器下部から水漏れが実際に確認されたのは初めて。漏洩箇所は特定できなかったが、汚染水対策を進める上で重要な調査結果になるとして、さらに詳しく調べる方針だ。
調査は格納容器下部の圧力抑制室を収める「トーラス室」と呼ばれる設備に汚染水がたまっている状況を確認するために実施。放射線量が高く人が近づけないため遠隔操作のできるカメラ付きのボートを使った。
その結果、格納容器下部の外側からトーラス室に通じる細い配管1本が破断して水が漏れていたのを確認。配管の接続部分は塩化ビニール製で、事故当時の熱で溶けた可能性があるという。
東電によると、破断した配管からは水道の蛇口をひねったような勢いの水が出ているという。東電は原子炉に注水して汚染された冷却水が格納容器の亀裂などから漏れ、配管から流れ出ている可能性もあるとみている。さらに、圧力抑制室の外側でも上部から水が流れ落ちているのを確認したが、漏洩箇所の特定はできなかった。
調査した場所では毎時約0・9~約1・8シーベルトの極めて高い放射線量が測定されている。この日の調査は、トーラス室の約半分で行われた。残る半分の調査は14日に行われる予定。
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