校長室だより
平成25年10月18日更新
今年は、10月になっても連日30度を超すような暑い日が続き、「暑さ寒さも彼岸まで」どころか、地域によっては35度を超える真夏日にもなりました。しかし伊豆大島をはじめ各地に大変な被害をもたらした台風26号の通過後は、急に上着を着ていないと寒いくらいになってしまいました。北海道からは積雪のニュースが報道されています。今年は短い秋になり、冬がすぐにやってきそうです。 金光学園では、2学期の二大行事「ほつま祭」(中高合同の文化祭)・「体育会」(中高別に開催)は数千人のお客さんをお迎えし、今年も盛大に開催することができました。生徒自身も大きな達成感を感じ、またご来場の皆さんにも大変喜んでいいただいたことは大変嬉しく、有り難いことでありました。(学園 HP をご覧ください)
さて、今日はスーパーサイエンスハイスクールに関した取り組み中で、10月4日(金)~6日(日)に高1と高2の生徒 15名と教員6名が参加した「大阪大学宿泊研修」のことと、10月8日に私を含め3名が学校代表として出席した、「文部科学省の SSH 中間ヒアリング」のことについてお伝えしたいと思います。
まず、「大阪大学宿泊研修」ですが、昭和46年卒業生の大阪大学の西嶋茂宏教授が研究室総出で迎え入れてくださり、また、参加した生徒や教員にとっては、大変有意義な研修をさせていただきましたが、その研修報告の一部を以下に紹介させていただきます。
(報告書より)
研修初日の最初の「備長炭電池の実習」では、基礎的理論を教えていただき、備長炭電池を作る基本的な構想ができたが、驚いたのは、休日にもかかわらず、お手伝いの学部生・院生が13名もいて、西嶋研究室が総出で本校生徒のために動いてくださったことに大きな感動を覚えた。・・・・備長炭電池の実習では、最初グループに分かれて計画を立て、その後実際に作成を行ったが、それぞれのグループに学部生・大学院生がついてのアドバイスを受けながらの制作だった。・・・昼食をはさんで、午後はペーパーブリッジの講義でスタートしたが、午前中と同様グループに分かれ計画を立てて、ウェブカメラでプレゼンをした後、実際の制作に入った。これには大阪大学の学生もチームを作り、制作に参加した。「高校生なんかに負けてたまるか」という言葉も聞かれ、こういうことも楽しんでできることもさすがだと感じさせられた。・・・・休憩をはさんで 17:00からは国際交流会。 4人の留学生がそれぞれのグループでのチェアマンをしてくださり、「国際交流で大切なこと」というテーマでディスカッションした後、休憩をはさんでプレゼンに移った。英語が苦手の生徒もいたが留学生の方々自身の意見も聞くことができ、大変有意義だった。
2つ目は「文部科学省 SSH中間ヒアリング」についてですが、全国で201校あるSSH校の中で、3年目にあたる学校を対象にして、これまでの取り組みの成果や、今後の取り組みについて45分間のヒアリング受けるというものです。最初15分間でこちらから説明をし、残りその後質問に答えるというものでしたので、最初の説明では、金光学園のこの二年半のSSHの取り組みの基本方針である、①中高一貫校として高校だけでなく中学校でも取り組む。②サイエンス(理数)だけでなく、英国社など文系教科でも取り組む。③地域や大学など研究機関と連携して取り組む。④国際化教育を取り組むという 4 つのキーワードをもとに、ここまで全校体制で取り組んできた経過や成果や今後の方針を説明しました。その後の30分間(実際は35分間)の質問では、かなり鋭い指摘や厳しいアドバイスも多々ありましたが、8人の文科省の担当者の方々が、金光学園のこれまでの取り組みを高く評価してくださっていることを強く感じることができるものでした。一例を挙げると、8月に横浜で行われた全国の発表会では金光学園は文部科学大臣賞に次ぐ科学技術振興機構理事長賞を受賞した快挙を成し遂げたのですが( HP をご覧ください)、面接官の 1 人の方は、「私は金光学園が文部科学大臣賞を受賞するものと思っていた」という発言をされ、また他の面接官の方は「学園の中高一貫校としての取り組みには注目している」といった言葉も聞くことができました。私としては大変な緊張とプレッシャーの中で臨んだ文科省のヒアリングでしたが、本校の取り組みにはまだまだ多くの課題があるとはいえ、高い評価もいただいていることや、今後の取り組みへの期待感を感じ、有り難く嬉しい気持ちで帰校することができました。
学園では現在、高校は中間考査中、中学は今日、明日の中体連の新人戦を終えて、来週から中間考査に入ります。平成25年度で申せば、ちょうど折り返し地点です。後半も生徒・保護者・教職員そろって元気で頑張っていきたいと思います。