病院ロケができない? 徳州会事件にTV・映画業界が困惑

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2013年11月13日 掲載
俳優陣も参った/(C)日刊ゲンダイ
 日本最大の医療法人グループ「徳州会」の選挙違反事件は、自民党(離党)の徳田毅衆院議員(42)の姉2人を含む6人が公職選挙法違反で逮捕され、大スキャンダルへと発展した。今後の動向に注目だが、この一件で思わぬトバッチリを食ったのが、テレビドラマ業界だ。

 東京地検が11月12日に逮捕した6人には、東京西徳州会病院(東京都昭島市)事務局長の石川一郎容疑者(58)が含まれている。実はこの東京西徳州会病院こそ、「医療モノ」ドラマや映画のロケに欠かせない超有名スポット。それが一連の事件の影響なのか、10月1日以降、病棟内ロケの許可が下りず、制作サイドが頭を抱えているという。

 ある制作会社スタッフが言う。

「病院は、中央高速道八王子ICからクルマで約15分と、都心からのアクセスがすこぶるいい。ワンフロアを借り切って、タダ同然で撮影できたので、患者さんにも迷惑をかけずに済んだ。フロアの半分を、別のドラマがロケに使うこともありました。ここまで使い勝手のいい病院は、都内にはほとんどありません」

 実際、この病院では、そうそうたる人気作品がロケを行っている。現在放送中のドラマでは、椎名桔平主演の「刑事のまなざし」(TBS系)。前クール放送作品では、小泉孝太郎主演の「名もなき毒」(同)で使われた。NHK連続ドラマ「あまちゃん」で主人公アキの親友ユイの父親(平泉成)が入院した病院だったのは、知る人ぞ知る話だ。インターネットサイト「ドラマ・映画ロケ地ガイド」でさらに調べると、松嶋菜々子「救命病棟24時」(フジ系)や坂口憲二「医龍」(同)、草彅剛の主演映画「任侠ヘルパー」もロケをしている。

 使用中止について、東京西徳州会病院に聞いた。

「これまでドラマや映画ロケに使用を許可していたのは7階です。もとは療養棟でしたが、医療制度変更で数年前に病室として使えなくなり、フロアまるごと空いたからです。ロケのスタッフが代表して1名、人間ドックを受診していただくことが、使用料がわりでした。10月以降、その7階に新たな病室がオープンし患者さんが入院されたため、ロケを中止しました。建物の外観をロケで使用することについては、今後も対応していきます」

 来年1月からは、「医龍4」(フジ系)のスタートが決まっている。過去3作品では「明真大学付属病院」として、棟を結ぶ渡り廊下やエレベーターホールがしょっちゅう登場していたが、今後も病棟内部が使えないとなると、舞台設定を変更せざるを得ない。制作スタッフの手腕が問われそうだ。
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