"ビールでごはんを炊く!? これが意外においしいんです!"
 食べるとほっこりする炊き込みごはん。秋といえば、栗やサツマイモの炊き込みごはんを連想するが、今回は「ビールの炊き込みごはん」に挑戦してみた。

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 きっかけははてなブックマークで話題になっていた、某ビール会社の広報担当女性のブログ「ビールでご飯を炊いてみた。その味は……」に衝撃を受けたため。2013年11月9日現在、ツイート数1100、いいね数1700、はてブ数830を超えている人気エントリだ。ちなみに元レシピはこちらの「ハーフ&ハーフの炊き込ビーごはん」だとか。水を一切使わず、ビールのみでごはんを炊くことに驚く人も多いかと思うが、さっそく作ってみよう!

●主な材料はビール、枝豆、鶏肉、米

 「某ビール会社の広報担当女性のブログ」によると、4人分の材料で米2カップ、ビール180グラム、黒ビール180グラム、鶏モモ肉100グラム、枝豆60グラム、ほんだし4グラム、塩4グラムとのこと。筆者は大きめのビールを買ってしまったため、少し多めに6人分の材料で作ることにした。

 まず、米を洗って水をきる。枝豆はゆでて中身を出しておく。ゆでるのが面倒な人は、冷凍の枝豆を解凍して使うといい。鶏肉は一口大に切ると書かれているが、面倒であれば小さくカットされたものを買おう。

 さっきから「面倒面倒」とうるさくて恐縮だが、つまりこのレシピは「ズボラな面倒くさがり屋さんでも、簡単に挑戦できる天使のようなレシピなのだ!」ということを伝えるため、と理解いただきたい。鶏肉に下味を付ける必要もないし、本当にラクなのだ。

 材料がそろったら、炊飯器に米を入れて、鶏モモ肉と枝豆を加え、ほんだし、塩を回しかける。次にいよいよビールの出番! 写真を見て気付いた読者も多いと思うが、ここでは2種類のビールを使用する。ビールと黒ビールを使うことで、深みのあるコクが生まれるという。

●分かっていても、ビールを注ぐのはちょっと不安

 まず、普通のビールをビーカーへ入れる。なるべく泡を立てないようにそろーりと注いだものを、いざ炊飯器の中へ……。炊飯器内の水分はすべてビールという状態に、大丈夫と分かっていてもちょっと不安になる。

 次は、黒ビールの出番。同じくビーカーの中へ、できるかぎり泡を立てないように入れ、こちらも炊飯器内にすべて流し入れる。中をのぞき込むと、なんとも言えない独特な絵が広がっている感じ。コーラを入れてしまったような奇妙な感覚だ。おまけに微妙に泡立ってもいるし、明らかにビールのにおいがぷんぷんしている。

 半信半疑の状態で炊飯器にセットし、「炊き込みごはんモード」でスタート。30分ほど蒸らして、若干緊張しながら開けてみると、なんだこれ、おいしそうじゃないか。どことなく香ばしい匂いも食欲をそそる。

●ビール効果か!? パラッとした米ととろける鶏肉、和な味が粋

 さっそく盛りつけていただくことにする。不思議なのは、炊き込みごはん特有の「べっちゃり感」が皆無だったこと。ごはんの粒ひとつひとつが、パラパラと独立した素晴らしい炊きあがり。それでいて乾燥しているわけでもない。ごはんがとても美しく炊けているのだった。

 またアルコールのせいか、安い鶏モモ肉を使ったとは思えないくらいに、肉が非常にやわらかい。2種類のビールを入れたことによる深みのある味わいにも脱帽。勝手に不安視してしまってごめんなさい。

 ビールで炊いたとは思えない、和食にぴったりな味を堪能できた。確実にお替わりしてしまうこの絶品炊き込みごはん、我が家の定番メニューにしたいくらいだ。あと本当にビックリするくらい簡単なので、ぜひ皆さんもお試しあれ!