第3セット、スパイクを放つ木村沙織=28日、アールズコート(撮影・門井聡)【拡大】
ロンドン五輪第2日(1次リーグA組、日本3-0アルジェリア、28日、アールズコート)エースが勝負どころで抜群の集中力を見せた。
中盤にもつれた第2セットで、木村がギアを上げる。15-13から連続スパイクでリードを広げると、18-13からはブロックと硬軟織り交ぜたスパイクで4連続得点。アルジェリアの戦意を奪い取り、初戦白星スタートをたぐり寄せた。
五輪を前に木村は誓っていた。「チームが苦しいときにボールが上がるポジション。勝つために、逃げずに点を取りに行く」。まさに有言実行のプレーでチーム最多の15得点。「ここまできたら、やってきたことを出すだけ」と力を込めた。
五輪では、メンバーの背番号ががらりと変わった。相手チームを混乱させる意図もある。真鍋監督の指定で12番から18番になった木村は「全日本入りしたときの背番号なので、初心に帰って頑張りたい」。
普段はほとんどない午前9時半からの試合だが、チームの体調管理の対策も万全だった。ロンドン入り前のスイスでの合宿から午前5時半に起床。体のリズムを慣らしてきた。世界ランク16位と格下相手とはいえ、圧勝でのストレート勝ちに真鍋監督も「非常に満足している」。28年ぶりのメダル獲得へ、まずは上昇ムードをつくった。(産経新聞)