「当てに行くのでなく、どう転んでも、自分が勝つ状況を作る」投資の先輩に教わった貴重な言葉です。

2013年11月14日(木)
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上場 社長就任後1年で同社を黒字化し、'12年、東証二部へ上場。上場セレモニーとして、社長が東証の鐘を叩く。『五穀豊穣』にちなみ5回鳴らすのだそう

タイミング

トレードのコツは、短期なら順張り(直近で徐々に上げているなら買い、徐々に下がっているなら売り)、長期なら逆張りでしょう。北京五輪の頃に「テレビを買い替えるなら今!」と騒がれましたが、現在は当時の半額以下で買えます。最近は消費増税の影響で不動産業界がにぎわっていますが、増税後に冷え込めば、住宅減税などの措置があるかもしれない。「人の往く裏に道あり花の山」。よく聞く格言ですが、続きがあります。「いずれを往くも散らぬ間に往け」というのです。

ズボンの山

三重県の作業服屋を営む家に生まれました。冗談で対外的に「紳士向けブティック」と言っていた時期もあります(笑)。勉強になったのは、在庫が嫌で仕方なくなったこと。作業服はモデルチェンジが少ないため、両親は「いつか売れるだろう」と考え、ズボンなどを適当に積んでおく。ズボンはミルフィーユのように重なり、下のほうには8年も経った商品がある。

棚卸しを手伝い、在庫が3億円分もあったときは驚いた。法人金利が5%とすると、3億円の利息は1500万円。うちの両親の稼ぎを足した額より断然多い。

奥山君之像

高校生のときの成績は偏差値が30程度で、進学校でもないのに、400人中390番くらい。進路指導の先生に「東京の大学へ行きたい」と言ったら「六大学へ入れたら銅像を建ててやるよ」と鼻で笑われた。先生には感謝しています。悔しくて2年間、一日22時間くらい勉強し、勉強中に力尽きて寝るような毎日を送ると偏差値は80になった。結果、六大学へ入れましたが、銅像は建っていません(笑)。

多忙 書類がうずたかく積まれた社長室。実家の作業服店を思わせるが「原価がかからないものはとっておいていい」とか

ハタチの達観

投資の道へ入ったのは上京後です。「偏差値40から80! 俺はやるぞ!」と野心満々で大学へ入学したら、「え、テニスはやんないの?」と言われる甘い雰囲気だったから(笑)、あまり授業に出ず起業を考えたんです。そんな中、投資の神様と言われていた人物と知り合い、入門した。

'90年代前半だから、ネット取引はおろか、チャートを表示するPCソフトもない。そこで、自分でプログラムをつくって、国会図書館で新聞をめくって20年分の株価を入力し、テクニカル分析した結果―まったくダメ(苦笑)。テクニカル分析では勝てない、とハタチにして達観しましたね。

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