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最終更新:2013年11月14日(木) 18時42分

両陛下の強い思い 350年ぶり変更 “火葬”に

 天皇・皇后両陛下が亡くなった際の埋葬方法について、宮内庁は、これまでの「土葬」から「火葬」にすると発表しました。350年あまり続いた土葬の伝統が変わる背景には、両陛下の強い思いがありました。

 いまから24年前。昭和天皇が崩御された際の葬儀の様子です。昭和天皇の柩は、東京・八王子市にある「武蔵陵墓地」に埋葬され、およそ1年をかけて「陵」が建設されました。

 天皇・皇后などの墓にあたる「陵」。そのあり方が、大きく変わることになりました。

 宮内庁は14日、いまの天皇皇后両陛下が亡くなられた場合に、これまでの「土葬」から「火葬」にすると発表しました。江戸時代初期の後光明天皇から昭和天皇まで350年あまり続いた土葬の伝統が変わることになります。なぜ、火葬になったのでしょうか。

 宮内庁によりますと、両陛下は、かねてから、「陵」や「葬儀」について「極力、国民生活への影響を少なくしたい」との思いを持たれていたということです。

 そのうえで、火葬であれば、陵を簡素化できること、今の社会では、火葬が一般化していること、天皇家では歴史的に土葬、火葬どちらも行われたことを理由にあげています。

 「長い天皇家の歴史では、火葬はそんなに特殊なものではなかった」(静岡福祉大 小田部雄次教授)
 「国民に多大な負担をかけることになりはしないか、時代の実情に合わせるということを検討してほしいと(陛下が)おっしゃった」(京都産業大 所 功名誉教授)

 両陛下の「陵」は、昭和天皇や大正天皇が眠る武蔵陵墓地の中につくられ、大正天皇陵の西側に2つ並ぶように建設される予定です。あわせた面積は、3500平方メートルで、昭和天皇陵と香淳皇后陵の8割程度に縮小されます。

 当初、両陛下を一緒に埋葬する「合葬」も検討されていましたが、お二人の意見も聞いたうえで、「合葬」ではなく隣に寄り添う形で、「一体的」になるよう作られることになりました。

 「陛下としては“今まで一緒に共に歩んできた皇后と行く末までも”とのお5$;}$A$,$"$k$+$i!"$*8_$$$N:GBg8xLs?t$H$7$F$=$&$$$&$+$?$A$rA*$P$l$?$N$G$O$J$$$+!W!J@E2,J!;cBg!!>.EDItM:
 火葬する施設については、武蔵陵墓地に、新たに建設されます。

 「時代にそぐう、伝統にはもとらないあり方をいま形作っておきたい。次の世代に向けても新しい姿をお示しになろうという、積極的な意志、意味があると思う」(京都産業大 所 功名誉教授)

(14日18:05)

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