The New York Times

アンドリュー・ロス・ソーキン「30分のアニメで学ぶ『経済サイクル』という奥義」

2013年11月11日(月)
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ムダな経済的苦悩をなくしたい

運用資産額1500億ドルの世界最大のヘッジファンド、「ブリッジウォーター・アソシエーツ」の64歳になる創立者、レイ・ダリオ氏は、YouTubeでひそかに自身の投資の奥義を伝授している。

個人資産が130億ドルといわれているダリオ氏は、2008年の金融危機の発生に気づいただけでなくその回復ついても予見した、数少ない投資家の1人だ。

彼は、大きなマクロ経済のサイクルを予測して利を得た。彼の経済理論を知っていたのは、これまでは、ごく一部の投資家グループと、運用手数料の2パーセントと20パーセントの投資益を彼の会社に支払っている人のみに限定されていた。

ダリオ氏の明快な語り口による30分のビデオは、妙に楽しいアニメーションで、経済のカラクリに関する刺激的な理論がみっちりと詰まっている。その中で彼は、長い間、経済学者が学校で教えてきたような経済学を捨て、かわりに、はるかに分かりやすく、予測しやすい「機械」のようなものとして経済を説明している。

平均的な一般の投資家は、おそらく、ダリオ氏の名前を知らないだろう。加えて、自分の先見性に基づいたサービスを顧客に売っている運用マネージャーは、一般大衆に自説を説くのは解せないと思うかもしれない。

しかしダリオ氏は、投資家、監査官庁、政治家のほとんどが、誤った事柄に対してフォーカスしていると考えている。だからこそ、経済サイクルを分かりやすく説明するためにビデオを作ることにしたのだ、と私に語った。

「最近までは社外秘としてきましたが、いまは共有したいと思っています。このサイクルが広く理解されれば、経済の重大な間違いを減らすうえで大いに役立つと思うからです。」彼からのメールにはこう書かれている。さらに「もっとも影響力のある意志決定者とほとんどの人が基本原理を見落としているせいで、たくさんの不要な経済的な苦悩を作り出しています」と説明している。

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これまでの経済アプローチは、アカデミックすぎて実用的ではない、とダリオ氏は指摘する。彼は(そして、ほかの人々も)、連邦準備制度やその他多くの機関が、金融危機の予兆を見落とした理由の1つは、そこにあると考えている。

マネタリズムやケインズ主義もそうだが、おそらくダリオ氏のアプローチとは、経済的な因果関係に関するより実用的な考え方だろう。『経済の仕組みはどのように動くのか』というタイトルのアニメーションは、 実にスッキリとした初心者向けの説明で作られており、最上級レベルの投資家からも高く評価されるだろう。

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