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高血圧の薬で妊婦20人に副作用か11月14日 17時37分
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妊娠中の女性が、高血圧の薬を服用し、おなかの羊水が減ってしまう副作用とみられる症状が出たケースがこの10年間に少なくとも20件あり、8人の赤ちゃんが死亡したり、重い障害を負ったりしていたことがNHKなどの調査で分かりました。
専門家は、女性に薬を処方する際には、妊娠していないかどうか医師は慎重に確認する必要があると指摘しています。
副作用とみられる症状が出て赤ちゃんが死亡するなどしていたのは、▽ARB=アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬と▽ACE阻害剤と呼ばれる薬で、高血圧のほか慢性の腎臓病の治療などに医療現場で広く使われています。
NHKでは、全国の医師などから医薬品医療機器総合機構に寄せられたおよそ28万件の薬の副作用の報告を国立成育医療研究センターと共同で詳しく調べました。
その結果、これらの薬を飲んだ妊婦少なくとも20人で羊水が減ってしまう副作用とみられる症状が報告され、このうち6人の赤ちゃんが死亡、2人が腎臓に重い障害を負っていました。
これらの薬は、妊娠中期以降に服用すると羊水が減ってしまい、胎児の成長を妨げて死亡させるなどの副作用があるため妊婦への使用は認められていませんが、医師が女性の妊娠に気付かずに処方してしまうなどのケースが考えられるということです。
妊娠と薬の問題に詳しい国立成育医療研究センター妊娠と薬情報センター長の村島温子医師は、「女性に薬を出す際には、妊娠していないかどうかきちんと確認するなど医師は慎重に対応してほしい」と話しています。
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