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東日本大震災で多くの犠牲者が出た宮城県東松島市野蒜地区で、全真言宗青年連盟の僧侶約300人が13日、鎮魂の祈りをささげる巡拝慰霊法要を執り行った。
黒衣とけさをまとった僧侶たちは市野蒜支所跡を出発。お経を唱え、ほら貝を吹きながら野蒜海岸までの約2.5キロを1時間かけて行脚した。砂浜では海に向かって読経し、参列した住民ら約80人が手を合わせたり焼香したりした。
野蒜地区の自宅が津波で流され、親戚らが命を落とした自営業尾形勝さん(71)は「亡くなった人たちの悔しさに思いを寄せながら冥福を祈った」と故人を悼んだ。
青年連盟の清雲俊雄理事長(45)は「犠牲者のみ霊が慰められるよう供養した。震災を忘れず、今後も祈り続けたい」と話した。