東京電力福島第１原発事故後、国が立て替えた除染費用に関し、東電の支払いが滞っている問題で、自民党環境部会は１３日、東電が支払いに疑問を呈していた広報事業なども含め、来年度予算案決定前までの支払いを東電側に求めた。

　除染費用に関しては、環境省がこれまでに請求した４０４億円のうち、３３７億円が未払いとなっている。片山さつき部会長によると、東電側は同部会で、未払いの理由について、支払いの可否を確認する書類の不足と説明。また、調査研究・技術開発、広報事業などは、放射性物質汚染対処特措法に基づいて東電が負担すべきものなのか整理が必要だと主張した。

　これに対し、同部会は環境省や内閣法制局から聞き取りの上で、調査や広報なども事故に由来するもので、東電負担の対象であることを確認。早急に支払うよう求めた。また、環境省に対しても必要な書類の整備、確認を急ぐよう指示。経費の無駄遣いが指摘されているような事業については、詳細を同部会に示すよう求めた。【大場あい】