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損傷の燃料3体 福島第一原発4号機プール

 廃炉に向けた燃料取り出しが行われる東京電力福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールに、損傷して取り出せない燃料が3体あることが分かった。東電はこれらの燃料の取り出しを最後にし、対応方法などを検討した上で来年末までの完了を目指す。12日、福島第一原発で実施された県廃炉安全監視協議会の現地調査で東電が明らかにした。
 東電によると、3体はいずれも震災前に破損していた。1体は約25年前に作業員の操作ミスで「く」の字に折れ曲がった。他の2体は約10年前に「ピンホール」という穴が開いているのが見つかった。穴はプール内に混入した異物が燃料に接触し生じた。4号機の使用済み核燃料プールにある燃料1533体の取り出しの工程は損傷した3体の存在を把握した上で組み立てており、東電は「スケジュールに影響はない」としている。

 燃料取り出しを控え、県廃炉安全監視協議会のメンバーは12日、福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールや取り出した燃料を保管する共用プールを視察した。安全対策などについて現地で東電から説明を受けた。
 現地調査終了後、渡辺仁県原子力安全対策課長が「リスクを再検証し、安全かつ着実に作業を進めてほしい」と小野明福島第一原発所長に申し入れた。

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