ホッとニュース 【11月13日02時52分更新】

「印象悪い」河川を改名 かほくの「悪水川」

加茂田川に名称が変更された悪水川=今年7月、かほく市鉢伏(同市提供)
 かほく市宇ノ気地区を流れる2級河川「悪(あく)水(すい)川」の名称が12日、旧 称の「加茂田(かもだ)川」に33年ぶりに変更された。川の水が汚いとの印象を持たれ かねないとして、地元住民が河川管理者の県に改称を要望していた。県によると、県内で の河川名の復活は初めてとみられ、流域の住民も歓迎している。

 加茂田川の名称は、かつて賀茂(かも)神社(かほく市横山)が川の近くに建っていた のが由来とされる。名称が復活した川は、同市気屋から七窪の宇ノ気川合流点までの約2 ・5キロを流れる。

 一方、悪水川はもともと同市七窪から内(うち)日(ひ)角(すみ)まで流れる川で、 大雨の度に増水する暴れ川から名付けられた。河北潟干拓事業に伴う周辺の河川改修と再 編で消滅したため、近くを流れていた加茂田川に名称をそのまま移すことになり、197 9(昭和54)年3月末に県が変更し、同時に2級河川に指定した。

 県によると、当時の加茂田川をあえて「悪水川」に改称した理由は不明。ただ、付近住 民によると、暴れ川である悪水川の名を残すことで県による河川改修推進を期待したとの 見方もある。

 今回の名称変更は流域の4地区が今年5月下旬、「悪水川の名は印象が悪い」と県に改 称を要望したことが発端。県は河川法に基づく審査を行い、市議会の同意を含む市の意見 聴取などで問題はないと認定し、12日付の県公報で名称変更を告示した。

 市によると、県は河川に積もった土砂を除く浚渫(しゅんせつ)工事を計画している。 県は「名称変更の前例はなかったが、地元住民から要望があったため手続きを進めた」( 河川課)としている。市と流域の住民は「これで悪い印象をぬぐい去れる」と喜んでいる 。


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