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柏崎刈羽原発 安全審査へ 「厳しく監視」
11月13日 19時48分

柏崎刈羽原発 安全審査へ 「厳しく監視」
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新潟県の柏崎刈羽原子力発電所の運転再開の前提となる安全審査について、原子力規制委員会は、東京電力が福島第一原発の汚染水問題などを巡る対応をまとめたことを受けて、審査を進めることを決めました。

東京電力は、柏崎刈羽原発の6号機と7号機の2基について、ことし9月、運転再開を目指して原子力規制委員会に安全審査を申請しています。
しかし、規制委員会は、福島第一原発の汚染水問題でミスが相次いだことを受け、東京電力に対策を求めるとともに、柏崎刈羽原発の審査については東京電力の対応を見極めて判断したいとして、公開の場での審査会合を開いていませんでした。
東京電力は今月8日、福島第一原発の作業員の確保や作業環境の改善に向けた対策をまとめていて、規制委員会は13日の会合で、柏崎刈羽原発の審査を検討しました。
委員からは、「東京電力の対策は前向きに評価してもいい」、「公開の審査を1度も開かないのは好ましくない」といった意見が出され、規制委員会は、柏崎刈羽原発の審査を進めることを決めました。
会見で田中俊一委員長は、「東京電力の対策は評価に値するが厳しく監視していきたい。福島第一原発の対応が最優先なのは変わらず、汚染水問題などで非常に困った事態が起きれば柏崎刈羽原発の審査の中断もありうる」と述べました。
規制委員会は、現在、全国の6つの原発の審査を進めていますが、事故を起こした福島第一原発と同じ「沸騰水型」と呼ばれる原発の審査は、柏崎刈羽原発が初めてです。
「沸騰水型」の原発は、審査中の6つの原発とは異なり、放射性物質の放出を抑えながら格納容器の圧力を下げる「フィルターベント」と呼ばれる装置の設置が義務づけられています。
このため、柏崎刈羽原発の審査では、これまでとは構造が異なる「沸騰水型」の原発を初めて議論するほか、「フィルターベント」という新たな装置の安全性も確認しなければならず、スムーズに進むかどうかは不透明です。

東電副社長「しっかり審議していただきたい」

東京電力の相澤善吾副社長は「柏崎刈羽原発では、これまで耐震性向上のための対策や深刻な事故への対策を取ってきている。これらの対策が新しい規制基準に適合しているか、しっかりと審議していただき、足りないところがあればさらなる安全対策を取っていきたい。また、福島第一原発の廃炉作業は最も重要な課題なので、今後も最大限、努力して対応したい」と話しています。

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