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徳田ファミリー ボス姉2人逮捕

 日本最大級の医療法人「徳洲会」の選挙違反事件で、東京地検特捜部と警視庁などは12日、徳田毅衆院議員(42=自民、鹿児島2区)の姉2人とグループ幹部4人を公職選挙法違反(運動員買収)容疑で逮捕した。買収額は1億4750万円相当。創業者で父親の徳田虎雄・前徳洲会理事長(75)は逮捕せず、容疑者として在宅で調べる。

 逮捕された越沢徳美(なるみ)容疑者(50)とスターン美千代容疑者(46)は、虎雄氏の長女と次女。徳洲会元職員によると、虎雄氏は娘2人に「職員以上に厳しく接していた」といい、関係は良好ではなかった。しかし、02年ごろに虎雄氏が筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症し、体の自由を奪われてから、2人は父親に急接近した。グループ運営への関与を深め、選挙でも存在感を増していった。

 昨年12月の衆院選でも、弟の毅議員の選挙事務所で直接指示を飛ばしていた。特捜部では、2人は選挙運動に派遣された職員らの給与を賞与で補填(ほてん)する指示を認識していたとみている。

 長女の徳美容疑者は、容姿が「父親とうり二つ」(徳洲会関係者)だという。医師資格を持ち、院長らが参加する毎週の幹部会議に出席。全国のグループ病院に医薬品を販売する株式会社徳洲会(東京都千代田区)の代表取締役などにも名を連ねていた。陣営関係者によると、次女の美千代容疑者は運動員に指示を出す際「ファミリーの中で最も激しい口調だった」という。早朝から行き交う車のドライバーに頭を下げる職員の様子を見回り、事務所に戻った職員を前に「やり方が悪い」と声を荒らげる場面もあった。美千代容疑者は衆院選で「裏選挙対策費」を管理していた可能性もある。

 特捜部では、娘2人が運動員買収の中心にいたとみている。親族が買収で禁錮以上の刑が確定した場合、毅議員には連座制が適用され、当選無効となる可能性が高い。

 ◆徳洲会グループ 徳田虎雄元衆院議員が創設した医療法人「徳洲会」などで構成。1973年に大阪府松原市に病院を開設。「年中無休、24時間体制」の救命救急医療を掲げ、現在国内に66の病院を展開。所属医師は約2300人で、職員総数は約2万7000人。

 [2013年11月13日8時46分 紙面から]

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