【ソウル=中野晃】元日本軍慰安婦らが「日本政府の謝罪と補償」を訴えてソウルの日本大使館前で続けてきた集会が13日、1100回目を数えた。欧米からも支援者が参加。元慰安婦を記憶するための像を韓国や米国に続き、ドイツにも建てる計画が紹介された。

 ドイツ人牧師のポール・シュナイスさん(80)は「集会はドイツでも知られている」と話し、問題解決を訴えるため、来年中にもベルリンなどに慰安婦像を建てたいと報告した。元慰安婦の吉元玉(キルウォノク)さん(85)は「我々のようなむごい目に子孫たちが遭わないようにしてほしい」と訴えた。

 集会は1992年1月に始まり、毎週水曜日に開かれている。元慰安婦の少女時代を題材にしたブロンズ像は2011年12月、通算千回を記念して支援者らが大使館前に設置。日本政府は撤去を求めるが、今も残る。米国でも今年、同じデザインの像が建てられ、一部の日系人が抗議した。