東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 特集・連載 > 東日本大震災 > 福島原発事故 > 福島第一原発の現状 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

【福島第一原発の現状】

真の冷温停止遠く

 この一週間(十一〜十七日)、福島第一原発自体には目立った動きはなかった。事故発生から九カ月余り。政府は十六日、事故収束を宣言した。冷温停止状態という大きな目標を達成したというのが主な理由だ。

 原子炉下部の温度は1号機が三七度、2、3号機が六〇度以上で、1号機はより冷えているようにみえる。だが、1号機は核燃料が圧力容器から溶け落ちたとされ、核燃料がない場所で温度を測っている可能性が高い。

 十六日になって、政府と東京電力は、冷温停止状態の定義に、圧力容器の外側にある格納容器内の温度も一〇〇度以下との文言を新たに加えた。

 冷温停止の本来の意味は、正常に密閉された圧力容器内の冷却剤(水)が一〇〇度未満になること。政府の定義は、本来の姿からさらに遠ざかっている。

写真
 

この記事を印刷する

PR情報





おすすめサイト

ads by adingo