MyNewsJapanとは My News & FactMy Opinion
生活者/消費者/有権者マスコミコラム/意見culture音楽映画本旅
書く・読む 記者 登録・変更

記事の出稿

情報提供

読者コメント

ランキング

メルマガ 登録・変更

お知らせ

HOME

会員ID :
パスワード:
上記を記憶

会員登録・解除
マイニュース
『行列』大渕愛子が弁護士法違反で懲戒請求される→告発者の自宅に突然、名誉棄損で警官4人が押し掛け私物を差し押さえ
02:08 11/13 2013
 
大渕愛子弁護士に対し12年12月に懲戒請求を依頼したA氏(40代、女性)。その後、大渕氏が原宿警察署に名誉棄損の被害届を出し、13年10月17日、突然、A氏の自宅に警官4人が押し掛けてきた

 

 

 

 


 13年10月17日の朝、原宿警察署員4人が、いきなり差押え令状を持ってA氏(女性、現40代)の自宅にやって来た。容疑は「インターネット上の掲示板への書き込みが名誉毀損」で、書き込みが「あなたの携帯電話からされた疑い」。身に覚えはないが、裁判所の差押え礼状もあり、部屋に入られ、PC2台と携帯端末などを差押えられた。その書き込みは『行列のできる法律相談所』でも有名な大渕愛子弁護士についてのもので、A氏は、その十か月前、契約関係にあった大渕氏の所業について懲戒請求を行っており、その後、大渕氏が警察に名誉棄損の被害届を出していたことが分かった。だがネット上の名誉棄損で、いきなり令状が出て自宅に押し掛けられるとは考えにくい。大渕氏に取材を申し込むと「一切答えられない」の一点張り。名誉棄損で警察が突然乗り込んで来るのか?大渕氏の祖父が名古屋高検検事長だった件との関係は?――不可解な事件を詳報する。

【Digest】
◇「ふつうは契約書はつくらないので、ないです」
◇占い、スピリチュアル、ビューティーサロンの入会をしつこく勧誘
◇100万円以上払わせた挙句、「じゃあ、訴訟やめますか?」
◇懲戒請求を決断
◇いきなり警官4人が令状をもって自宅に押し掛ける
◇警察がスマホのSDカードを差し押さえて写真を消去して返却
◇「一切回答しかねる」が書いたら訴える、大渕サイド


◇「ふつうは契約書はつくらないので、ないです」
 大渕愛子弁護士から被害を受けた、と訴えるのは関東圏在住のA氏(40代、女性)。A氏への取材や懲戒請求書などによると、訴えは次の通りだ。

 A氏によると、発端は2010年6月のことだった。当時、A氏は、婚約破棄に直面し、慰謝料請求を考えていた。そこで、ネットでその分野に詳しい弁護士を検索したところ、「法律事務所 インフィニティ」というページを発見した。

 それは都内の銀座にあり、「女性弁護士による、女性のための法律相談」「結婚、離婚、DV、セクハラ、パワハラ、ストーカー」など女性向けの相談に対応する」と謳っていた。そこの事務所の代表者が、大渕愛子弁護士だった。

 当時の大渕氏は、今のようにテレビに出る前の無名の弁護士だった。それまでのキャリアは、99年11月に司法試験に合格し、00年3月に大学卒業、01年10月に弁護士登録し、糸賀法律事務所(現瓜生・糸賀法律事務所)に入所。以後、中国を専門とする弁護士として活動し、10年1月に独立して事務所を立ち上げたばかりという経歴だった。

 女性向けを強く打ち出した大渕氏のホームページを見て、ニーズと合致したと感じたA氏は、10年6月21日(月)、HP上から面談を申し込んだ。すると翌日、事務員から電話があり、「23日(水)16時から面談が可能」というので、その日時で予約した。

 そして当日、A氏は事務所に行き、大渕氏と面談した。A氏が相談内容を伝えると、大渕氏は「婚約破棄による慰謝料請求の案件を引き受けるので、着手金として最低でも10万5千円を6月30日までに払ってください」と言い、「委任契約書」も作成せず、事件の見通しや処理の方法、弁護士報酬や費用についても、何も説明しなかったという。結局、この日、A氏は相談料として8,400円を支払った。

 弁護士法に基づいて日本弁護士連合会(日弁連)が定めた「弁護士の報酬に関する規定」第五条には、弁護士は、依頼者に対し、報酬やその他費用の説明と、報酬の記載を含めた「委任契約書」を作成しなければならない、と定めている。つまり、のっけから大渕氏は弁護士法に違反していたことになる。だが、A氏は法律の専門家ではないので、そのときは、大渕氏の違法性に気づかなかった。

 しかもその翌日、ちょうどA氏の実家に、婚約破棄をした相手から、事実無根の文書が届いた。慌てたA氏は、そのことを大渕氏に伝えた。すると大渕氏は、「こちらからは慰謝料400万円の支払いを求めます。(相手方に対しては)今後の連絡先は私宛にするよう、内容証明を送ります」と、いかにも私に任せておけば大丈夫、といわんばかりの口ぶりで言った。その言葉を信用して、A氏は、その日のうちに着手金10万5千円を支払った。

大渕氏が10年1月に開業した法律事務所インフィニティHP。女性向けを前面に打ち出していた

 

 さらにその週末の6月26日(土)、A氏が手持ちの証拠類を送ったところ、大渕氏は、こう言った。

 「これからは訴訟も念頭に入れて着手するので、正規の着手金26万2500円を支払ってください」

 手持ちのなかったA氏は、結局、父親に送金してもらって振込みにより支払った。

 その後、双方、連絡を重ね、同年8月12日(木)の面談で、A氏は、契約書がいまだに作成されていない事を尋ねた。すると、大渕氏は「普通は契約書は作らないので、ないです」と言ったという。

 その後、大渕氏は、A氏が以前住んでいたヨーロッパからの証拠資料も集めるよう指示した。A氏は、海外の知人との通話料で多額の費用をかけて取り寄せた。大渕氏は「使えると思っていたけど、使えるかどうかわからない」と言った。

 4か月ほど経った同年10月20日(水)、大渕氏は突然、こう切り出した。

 「これから事務所の方針として、顧問料を月額3万円で設定することになったので、11月分から毎月3万1500円支払って下さい」

 A氏は11月4日(木)、顧問料を振り込んだ。なお、この顧問契約についても、契約書は作成していないばかりか、顧問契約の具体的内容についても、何ら説明はなかったという。

 さらに1カ月後の同年11月22日(月)には、大渕氏は、こう言い出した。

 「これからは顧問料とは別に、面談料、メール対応料金、電話対応料金が発生します」

 それ以降、A氏は、相談料として2万1000円(11月22日)、3万1500円(11月27日)などの料金を支払うようになった。

 翌12月は、A氏は怪我をしたり、体調を崩したため、面談は断り、顧問料だけ支払った。

 年が明け、2011年1月、A氏は、怪我により仕事を休んだため、支払いが滞ってしまい、「支払いは来月でも可能ですか?」とたずねたところ、大渕氏は「来月まとめて払ってくれれば問題ないです」と言った。

 翌2月25日(金)、A氏は、1月、2月分の顧問料計6万3000円、1、2月分の電話相談料2520円など支払った。

◇占い、スピリチュアル、ビューティーサロンの入会をしつこく勧誘
 3月11日、東日本大震災が起きた。その1週間後の18日(金)、A氏はいつものように顧問料を振り込んだ。すると同日、大渕氏の事務所から、こういうメールがきた。

上は、大渕氏が依頼者たちに入会を勧誘していたビューティーサロンの案内。下はサロンの会員証とポイントスタンプ
 「法律事務所インフィニティからアムール法律事務所に変わります」

 事務所を改名し、場所も都内の銀座から、表参道に移したのだった。

 3月28日(月)、A氏は、大渕氏と新事務所で面談した。そのとき、大渕氏は、こう勧めてきた。

 「4月からサロンもやるので、会員になってください」

 後述するように、これは弁護士法三十条の営利事業の届出に違反している。

 A氏は、この日も面談料5250円を現金で支払っていた。2か月前に支払いを延期したばかりで、余裕はない。そのため、「サロンには余裕があれば参加します」と、やんわり断った。

 しかし、大渕氏は「会員価格はお得だから」などと、しつこく勧誘してきて、結局、会員登録と初回の費用、回数券として、計3万1500円を支払った。

 そのサロンとは、.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



大渕氏に支払った顧問料、面談料、メール対応料金、電話対応料金などの明細の一部
警察が消去した写真。占い、スピリチュアル、ビューティーサロンのメンバー。一番右下が大渕氏。その上が元宝塚歌劇団の南城ひかり氏。上右から三番目がA氏。左上が占い師の青山佳子氏
上が大渕氏のツイッター。下が12年5月30日付の朝日新聞朝刊より

記者コメント
本文:全約12500字のうち約9900字が
会員登録をご希望の方はここでご登録下さい

新着のお知らせをメールで受けたい方はここでご登録下さい(無料)

企画「CMリテラシー」トップページへ
本企画趣旨に賛同いただき、取材協力いただけるかたは、info@mynewsjapan.comまでご連絡下さい。会員ID(1年分)進呈します。

アクセス数 1191 続報望むポイント 6 →ランキングを見る
続報望む
この記事について続報を望むかたは、以下の評価をお願いいたします。
続報を強く望む(100point〜) 強く望む(20point) 望む(3point)
(※今後の調査報道テーマ設定の優先順位付けにおいて重要な参考値となります)
関連記事

関連キーワード最新記事

→ 『ぶち殺そうか オマエ』管理部長が脅迫、店長は暴行…最高裁も認めたユニクロの“バイオレンス経営”
→ 「タイで不法就労を強要された」 中途採用の現役社員が証言する100円ショップ・ダイソーのブラックな内情
→ ユニクロ、「入社3年内離職率」46.2%を開示
→ 原発SLAPP(口封じ訴訟)被害者が法廷で明かした実名――熊取谷稔(パチンコ)、黒澤正和(警察)、吉田文毅(資源エネ、特許)…
→ 政界進出狙う宇都宮健児氏、日弁連も政界へ献金 献金先の政治家同士で国会質疑の茶番劇も
→ レコード会社31社が作曲家・穂口氏を訴えた高額訴訟、証拠は128個だけ 「見せしめ」狙う
→ 携帯基地局撃退マニュアル 住民が健康被害から身を守る7つの対策
読者による追加情報  
お名前:
(会員の方はログインして書き込んで下さい)
コメント:
  注意事項