前理事長意向文書で幹部に配布11月13日 4時32分
大手医療法人「徳洲会」グループによる組織的な選挙違反事件で、徳田虎雄前理事長の選挙戦に力を入れるよう強調することばをまとめた文書が、選挙期間中、逮捕された幹部職員らに配られていたことが分かりました。
東京地検特捜部などは、前理事長の意向に沿って違法な選挙運動が行われたとみて調べています。
徳洲会グループは、去年12月の衆議院選挙で、自民党の徳田毅議員の陣営に560人余りの職員を派遣し、その費用などおよそ1億4700万円を負担していたとして、東京地検特捜部と警視庁は12日、いずれも徳田議員の姉の越澤徳美容疑者(50)とスターン美千代容疑者(46)、それに幹部職員ら合わせて6人を公職選挙法違反の疑いで逮捕しました。
関係者によりますと、6人は逮捕直後の取り調べに対して、いずれも容疑を否認しているということです。
特捜部などは、徳田議員の父親の徳田虎雄前理事長(75)も、在宅のまま容疑者として捜査を進めていますが、関係者によりますと、投票日の8日前に鹿児島県の選挙事務所で開かれた会議で、前理事長のことばがまとめられた文書が逮捕された幹部職員らに配られたということです。
NHKが入手したこの文書には、「病院を新築するためには谷山地区で勝つ必要がある」と具体的な地区名を挙げたり、「医師は選挙をさせると成長する」と選挙戦に力を入れる意義を強調したりするなど、全国の病院から職員が派遣されている実態を、前理事長が把握していたことをうかがわせることばが記されていました。
特捜部は、徳田議員の姉や幹部職員らが前理事長の意向に沿う形で、違法な選挙運動を現場で指揮していたとみて調べています。
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