「姿見せず、ひきょう」 脱原発団体にメール攻撃 33団体狙い、253万通
脱原発などを訴える全国の少なくとも33市民団体に、9月中旬から11月上旬にかけて計約253万通のメールが送り付けられていたことが10日、分かった。特殊プログラムを利用したサイバー攻撃とみられ、団体側は威力業務妨害容疑で刑事告訴を検討している。
共同通信の取材では、33団体は「福島原発告訴団」(福島県田村市)や「福島原発告訴団・北陸」(金沢市)、「さよなら島根原発ネットワーク」(松江市)、「玄海原発プルサーマル裁判の会」(佐賀市)など。
団体側代理人の 海渡雄一 (かいど・ゆういち) 弁護士や各団体によると、メールによる攻撃は9月中旬から30日に33団体に計約210万通が届いた。このうち2団体には10月24日~11月4日、さらに計約43万通が送り付けられた。中には「反原発教徒を皆殺しにしなければ世界平和はやってこない」などと書かれたメールもあったという。
メールマガジンや問い合わせ欄などへのアドレス登録の際、登録確認のメールが返信される仕組みを悪用。市民団体のメールアドレスを、特殊プログラムで別サイトの問い合わせ欄などに大量に入力したとみられる。
また、発信元が特定されないよう、匿名化ソフト「Tor(トーア)」を使っていたことも確認された。
福島原発告訴団には、別団体のメールマガジン登録のお礼が約14万通届いた。事務局メンバーの 地脇美和 (ちわき・みわ) さんは「受信ボックスがいっぱいになったり、サーバーがダウンしたりして大事なメールが届かなかった恐れがある」と話している。
このほか、福島原発告訴団・北陸に約149万通、さよなら島根原発ネットワークに約3万通、玄海原発プルサーマル裁判の会に約1万通のメールがあった。
「姿見せず、ひきょう」 脱原発団体、攻撃に怒り
「姿を見せずに活動をまひさせようとしている。ひきょうな行為だ」。大量のメール攻撃にさらされた各地の脱原発団体の関係者は10日、怒りをあらわにした。
松江市の「さよなら島根原発ネットワーク」では9月以降、ホームページ(HP)を通じて架空の入会申し込みが大量にあった。他の脱原発団体などのメールアドレスが申込者の連絡先として使われ、事務局には入会確認のメールが殺到。逆に、アドレスを悪用された他団体には入会に感謝する旨のメールが自動的に送信され、拡散した。
現在、入会申し込み欄はHPから削除しており復旧のめどは立っていない。事務局の 芦原康江 (あしはら・やすえ) さんは「脅迫文が届いたことはあるが、こういう嫌がらせは初めて。活動のために復旧させたいが、他団体に迷惑をかけかねない」とこぼす。
「福島原発告訴団・北陸」(金沢市)には、ブログ上の事務局への問い合わせ機能を通じ、「a」という件名のみを記したメールなどが約149万通寄せられ、メールが使えなくなった。
事務局の 浅田正文 (あさだ・まさふみ) さんは「誰かわからない相手のせいで活動が阻害された。活動の萎縮につながってしまったら、たまったものじゃない」と憤った。
(共同通信)
通行人の迷惑も顧みず、一方的に騒音(大音量の拡声器や打楽器等)をまき散らしながらデモを行う集団に、卑怯だなどという資格はないよ、念のため。
投稿者 夕景 : 2013年11月12日 02:23