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【福島第一原発の現状】

停電で冷却装置停止 29時間事故後最大トラブル

 今週(十六〜二十二日)の東京電力福島第一原発では、十八日午後七時ごろ同時多発的に停電が起き、1、3、4号機の使用済み核燃料プールと共用プールの冷却装置が二十九時間にわたって止まる事故に発展した。

 全装置が復旧したのは二十日午前零時すぎ。電源を、別の配電盤につなぎ変えるだけの仮復旧だった。一時的に冷却が止まったことで、共用プールでは事故前の水温が二五・二度だったのに対し、三一・八度まで上昇した。

 東電は原因調査で、冷却装置がつながっていた仮設配電盤の内部に焦げ跡とネズミとみられる死骸を発見。この小動物が配電盤に入り込み、端子に触れて感電。不具合が起きたとみられる。

 また、当時、3、4号機と共用プールにつながる仮設の配電盤が電気を受けていた送電網は使えず、1号機につながる送電網から電気を受けていた。そのため停電は1号機にも波及した。

 東電は、配電盤が仮設だったことの問題点を認識していたが、専用設計の配電盤にするのを後回しにするなど危機管理の甘さをまた露呈した。

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