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【福島第一原発の現状】

森がタンク用地に一変 敷地内を報道に公開

 今週(八〜十四日)の東京電力福島第一原発では、原発敷地内が報道陣に公開された。わずかに残っていた森も、汚染水をためるタンクの増設用地に様変わりしていた。この場所も二年半後にはタンクでいっぱいになり、その後の増設計画は未定。汚染水対策に苦慮する事故収束の難しさをうかがわせた。

 本紙記者が取材した場所のうち、最大線量は3号機タービン建屋海側の毎時一・一ミリシーベルトだった。作業拠点の免震重要棟前は毎時〇・〇二二ミリシーベルト。三月に別の記者が取材した時とほぼ同じだった。

 一方、東京電力は第一原発の廃炉作業で、原子炉内に溶け落ちた核燃料の取り出しを、最も早ければ二〇二〇年度前半に始める計画案を発表した。これは、米スリーマイル島原発事故を参考にまとめた従来計画より一年半の前倒しとなる。

 ただ、核燃料取り出しのためには、格納容器を水で満たし、核燃料が出すおびただしい放射線を遮る必要がある。核燃料の正確な状態も、水漏れしている容器をどう補修すればいいのかもまだ分からない。計画は絵に描いた餅になりかねない。

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