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【福島第一原発の現状】

港から高濃度トリチウム 事故直後の残留汚染水か

 東京電力は今週(二十二〜二十八日)、福島第一原発の専用港内の放射性トリチウムの濃度が事故後最も高い値まで上昇したと発表した。東電は、海に漏れ出した可能性もあるとみて調べている。

 1〜4号機の取水口北側で二十四日に採取した海水から一リットル当たり一五〇〇ベクレルを検出。十日の値に比べ三倍に上昇し、後に低下した。1、2号機の取水口近くの海水は、濃度が上下している。ストロンチウムは検査中。

 先月末以降、2号機のタービン建屋海側の井戸水から、高濃度のトリチウムやストロンチウムが検出された。事故発生直後の一昨年四月と五月に立て坑から、高濃度汚染水が漏れたが、その一部が地中に残っていたとみられる。今回の海水も、セシウム濃度が低い点が一致。粘土の粒などとくっつきやすいセシウムは土に吸着され、トリチウムなどが漏れ出た可能性もある。

 政府と東電などの廃炉対策推進会議は二十七日、溶融した核燃料の取り出しを早ければ二〇二〇年度前半に始めるとする改定工程表を決めた。ただ、燃料の状態も分からず、実現性は分からない。

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