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【福島第一原発の現状】

タンク群内 雨水汚染 台風…暴風雨下の作業も課題

 今週(十四〜二十日)の東京電力福島第一原発では、台風18号による大雨の対応に追われた。事前の準備もあって大きなトラブルなく乗り切れたが、課題が残った。

 この大雨でタンク群を囲む堰(せき)の内側に水がたまり、あふれそうになった。十一の区域では、放出が許されないほど高い濃度の放射性ストロンチウムなどを検出し、タンクに移送。複数基分の余裕が失われた。

 さらに、このうち七区域はこれまでタンクからの漏えいが見つかっていなかった場所。雨水の汚染が確認され、新たな水漏れの可能性が浮上した。

 作業員は防護服の上にかっぱ一枚の装備だった。激しい風雨にさらされ、水が汚染されているか見分けがつかない中で、作業員はそれぞれ工夫して被ばくを防いだ。こうした知恵をどう引き継いでいくかも課題だ。

 また、福島第一を視察した安倍晋三首相は停止中の5、6号機の廃炉を要請。新規制基準に適合する設備を満たしておらず、そもそも再稼働は無理だが、東電は「年末までに判断する」と結論を保留した。

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