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【福島第一原発の現状】

堰から水があふれる 甘い雨想定、遅れた対応

 東京電力福島第一原発は、今週(十九〜二十五日)も、大雨への対応に追われた。二十三カ所あるタンク群のうち、十一カ所の堰(せき)から水があふれ、東電の甘い雨量想定や設備の不十分さなど、課題が浮き彫りになった。

 東電は、前回降った雨水を堰から十分抜いておらず、対応が遅れた。あふれた堰のうち、六カ所では排出基準を超える放射性物質が検出され、外洋に流れ出た可能性もある。

 近づく台風27、28号に備え、ポンプなどの設備を増強、一部の堰ではかさ上げも実施した。ただ、移送先が乏しく、東電は、過去に水漏れを起こして使わないことを広瀬直己(なおみ)社長自らが約束した地下貯水池を再利用することにした。汚染度が低い堰からは直接排水することも決めた。

 また、福島第一の事故収束と柏崎刈羽原発の再稼働の両立をめぐる問題で、二十八日、原子力規制委員会の田中俊一委員長と広瀬社長が面談することが決まった。

 「率直な意見交換」をすることを理由に、非公開で実施されるため、密室で再稼働への道筋がつけられる懸念もある。

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