シリア:化学兵器を2段階で廃棄 高額な費用が課題に

毎日新聞 2013年11月12日 07時00分

 【ブリュッセル斎藤義彦】シリアの化学兵器廃棄について、応急的な国外搬出・加水分解処理と、処理後の長期的な有毒物質の処分に分け、2段階で廃棄する計画の骨格が明らかになった。化学兵器禁止機関(OPCW)の外交筋が毎日新聞に明らかにした。2段階目の処理は数年の時間と高額な費用がかかり、国際社会の長期的取り組みが必要になる。また国外搬出は受け入れ先の住民の反対で頓挫する恐れもあり、米露が各国を説得する。

 外交筋によるとサリンなど危険度の高い化学兵器を優先し、化学タンカーで年末までに国外搬出する。民生用に転用可能な化学兵器は来年早くに搬出を終える。受け入れ国で米国の移動式処理施設を使い加水分解し、兵器として使えなくする。

 OPCWの決定機関・執行理事会は15日、国外搬出する方針やシリアの法的責任の明確化、日程など計画の概要だけを決める。受け入れ先までは盛り込めない見通し。期限までに搬出先が決まるかは「不明」(外交筋)だ。

 さらに1290トンのシリアの化学兵器からは加水分解後の有毒な残留物質が5000〜7000トン出る。化学兵器禁止条約上の厳密な「廃棄」は加水分解後の物質の燃焼処理が必要で、施設を建設して対処する。数年かかり、費用は2億〜3億ユーロ(約260億〜400億円)が必要で、国際社会が分担する。

最新写真特集

毎日新聞社のご案内

TAP-i

毎日スポニチTAP-i
ニュースを、さわろう。

毎日新聞Androidアプリ

毎日新聞Androidアプリ

MOTTAINAI

MOTTAINAIキャンペーン

まいまいクラブ

まいまいクラブ

毎日ウィークリー

毎日ウィークリー

Tポイントサービス

Tポイントサービス

毎日jp×Firefox

毎日jp×Firefox

毎日新聞のソーシャルアカウント

毎日新聞の
ソーシャルアカウント

毎日新聞社の本と雑誌

毎日新聞社の本と雑誌

サンデー毎日

サンデー毎日

週刊エコノミスト

週刊エコノミスト

毎日プレミアムモール(通販)

毎日プレミアムモール(通販)

毎日新聞のCM

毎日新聞のCM

環境の毎日

環境の毎日

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞を海外で読む

日報連

日報連