2013年11月11日21時12分
【ワルシャワ=神田明美】地球温暖化対策を話し合う19回目の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP19)が11日、ポーランドのワルシャワで始まった。京都議定書に続く新しい枠組み作りに関する議論を、2015年の合意、20年開始に向けてどこまで進められるかが焦点だ。
次期枠組みは、京都議定書に参加しなかった米国や開発途上国を含むすべての国の参加が前提だ。開会式で、条約のフィゲレス事務局長は「深呼吸してください。二酸化炭素濃度が400ppm(0・04%)を超えた空気を吸った初めての人類です。破壊的な台風がフィリピンやベトナムを襲っています」と述べた。フィリピン代表が台風被害を涙ながらに語り、犠牲者に対して全員で黙祷(もくとう)した。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のパチャウリ議長は、今世紀末に気温は最大4・8度、海面は82センチ上昇すると予測した第5次評価報告書について説明した。
会議では、先進国の20年までの温室効果ガス削減目標の引き上げに向けた交渉も行われる。日本は「1990年比で25%削減」を取り下げて新たに「05年比で3・8%削減」を表明する。90年比では増加となり、厳しい評価にさらされそうだ。
石原伸晃環境相は8日、「主要議題は新たな国際的枠組みの構築に尽きる。地球全体の問題としてとらえる地ならしを来年、15年につなげていかなければならない。環境技術などで日本がしっかり貢献することをアピールする」と語った。
おすすめコンテンツ
PR比べてお得!