▼原子力規制委の委員長が、有識者会合で実施を決めていた住民への聞き取り調査を拒否したと毎日新聞が報道。これに対し、規制委は事実誤認として訂正を申入れた。実際は避難住民へのヒアリングも行われていた。
【毎日】 2013/11/10朝刊1面「被ばく防護策 規制委員長 住民聴取拒む 評価会合 議事進行優先」
《注意報1》2013/11/11 23:00
《注意報1》 2013/11/11 23:00
毎日新聞は11月11日付朝刊1面で、「被ばく防護策 規制委員長 住民聴取拒む 評価会合 議事進行優先」の見出しで、原子力規制委員会の田中俊一委員長が、福島原発事故の避難住民帰還について検討する有識者会合で実施が決まった住民への聞き取り調査を拒否したと報じました。しかし、原子力規制委はホームページで、田中委員長が地元住民に対するヒアリングを実施しないよう指示したことはないなどと事実誤認を指摘しています。
毎日新聞の記事が言及した有識者会合とは、放射線の専門家などによる「帰還に向けた安全・安心対策に関する検討チーム」。原子力規制委が設置し、9月17日に初会合が開催されています。記事は、10月16日の第3回会合で有識者から地元住民の意見を聞くべきとの提案が出たことを聞いた田中委員長が、10月下旬に「帰還などに責任を持って判断できる首長に話を聞くべきだ」として住民への聞き取りを拒否し、福島県伊達市長と飯館村長への聞き取りを事務局に指示したと報道。有識者会合が11月中にまとめる予定の提言に「避難住民の意見は反映されない見通しになった」「有識者委員から反発の声が上がっている」などと伝えました。
しかし、原子力規制委は有識者から推薦があった地元の民間団体へのヒアリングを行ったと反論。11月11日の第4回会合で配布された資料によると、11月7日にNPOふくしま再生の会理事(伊達市で避難生活をしている飯館村出身の住民)や、地元住民の支援を行っている「生活協同組合コープふくしま」専務理事らへの聞き取りを実施していました。
また、記事は、田中委員長が住民への聞き取りを拒否した理由について「移住希望の声が多く出て、期間を前提とした評価会合の議事運営が滞ることを懸念したため」とし、「田中委員長はこの件について、毎日新聞の取材に応じなかった」と指摘。これに対して、原子力規制委の広報担当者は、当機構の取材に、田中委員長がこの件について毎日新聞から取材を受けたことはなく、「週に1回の定例会見でもこの件での質問は出なかった」と話しています。
原子力規制委は毎日新聞社に訂正の申入れをしたとのことで、毎日新聞ニュースサイトからは11日午後、記事が削除されたが確認されています。
■平成25年11月10日(日)の毎日新聞朝刊の報道について (原子力規制委員会 2013/11/11)
■第4回 帰還に向けた安全・安心対策に関する検討チーム (原子力規制委員会 2013/11/11)