まちじゅう図書館:条例施行 北海道・恵庭の取り組み 市民に広がる読書活動
2013年11月07日
中でも異色なのは65〜82歳の男性10人を中心に活動をする「男声読み聞かせ隊 with Ms」。男性の低い声がお化けや怪獣が登場する怖い場面で効果的で、人気だという。佐々木正夫会長(82)は「話を聞く子供たちの輝く目から長生きの力をもらえる」とやりがいを感じている。昨年は「子どもの読書活動優秀実践団体」として文部科学大臣表彰に選ばれた。
◇24時間開館も
読書を生かしたまちづくりを明文化し取り組みをさらに推進しようと、市は今年4月、道内で初めて、全国でも4番目の「人とまちを育む読書条例」を施行した。市には読書環境の整備を求め、市民には読書活動への参加を促している。10月10日には市立図書館の24時間オープンも実施した。
恵庭の取り組みは全国から注目を集めている。自治体などの視察は昨年の16団体から今年は23団体(予定も含む)に増えた。本州や九州などの国内だけでなく韓国など海外からも訪れた。
市図書課の内藤和代課長は「読書活動で世代を超えた地域の交流が生まれている。今後は本を目当てに外から恵庭に来る人を増やしたい」と意気込む。