ラベル

2013年11月9日土曜日

別冊少年マガジン12月号 最新話(第51話) リヴァイ班 文字バレ③

 険しい山の麓と思しき斜面に建った平屋。針葉樹が多くみられ、過疎地であることが示唆されているから、ユトピア区近郊と思われるが一切不明。茅葺の平屋はよく見ると、要所に鉄骨が仕込まれており、隠れ家として最低限の防衛力はありそうに見えなくもない。

 ジャンとアルミン、そしてサシャ(単行本換算で丸3巻ぶり)が荷馬車に乗っている。
ジャン「・・・やっと着いた、いくらなんでも人里から遠すぎだろ。ほらサシャ、お前にはこれだ!」
 荷車に乗ったジャンが、先に下車したサシャに木箱を渡す。
サシャ「何ですかこれ? う!? 重い!」
麦袋を肩に担いだジャン「中身は芋だ、お前の友達だろ」
サシャ「な・・・んの話ですかそれは? 私はもう忘れました」
ジャン「安心しろあの事件を忘れることができる奴なんて同期にいねぇから」
牛乳が入ってると思しき大瓶を持つアルミン「それにしてもどれもこれも高騰してたね、もしこの食糧を失ったら僕ら餓死しちゃうよ」
ジャン「そうだぞサシャ・・・摘み食いでもしてみろ、リヴァイ兵長にお前を食べやすい大きさに捌いてもらうからな」
サシャ「うぅ・・・しませんよ                      たぶん」
ジャン「は・・・? 今何か付け加えたか?」
 隠れ家(の裏口?)から入ってすぐのキッチンで荷を下ろす三人。
サシャ「こんな買い物にばっかり頼らなくても、この山から獲ってくればいいんですよ!」
アルミン「ダメなんだよサシャ、こんな山奥でも禁猟区なんだ。見つかって騒がれたら僕達がここに隠れている意味が無くなっちゃうよ」
サシャ「わ、わかってますよ、やりませんって・・・              ・・・たぶん」
ジャン「聞こえたぞ芋女てめぇ!」
ほっかむりして箒を持つエレン「お前ら・・・家に入る前にちゃんと埃や泥を落として来たか?」
ジャン「・・・は? やってねぇよ、この大荷物見りゃそんな暇じゃねぇことぐらい分かるだろ」
エレン「・・・まだ分かんねぇのか? そんな意識でリヴァイ兵長が満足すると思うか? 今朝だってオレがお前のベッドのシーツを直していなかったらなー」
ジャン「うるせぇな!! テメェは俺の母ちゃんか!?」
 開け放たれたドアの外に、クリスタとミカサが横切る。クリスタが両手で持つ薪の束と同じ量のそれをミカサは右手だけで持ち、左手には斧。
ミカサ「おかえり」
アルミン「あれ!? 薪割りしえたの!」
ミカサ「体が鈍ってしまうから」
アルミン「野生動物じゃないんだから! まだ動いちゃだめだよ!」
エレン「止めたのに聞かねぇんだ、もう治ったっつって。それどころか腹筋してたからな」
ジャン「てめぇ何覗いてんだ!!」
エレン「はぁ!?」

喧騒を背に、憂いを含む表情のサシャ「・・・何だか、訓練兵の時に戻ったみたいですね」
アルミン「うん・・・でも・・・エレンとヒストリアを守るっていうのは重要な任務だ。いくら熟練兵士の多くを失ってしまったからって他にもっと経験ある優秀な兵士はいるだろうに・・・なんで僕らがリヴァイ班に選ばれたんだろ・・・」
ショルダーバッグに手を突っ込むサシャ「まぁ優秀だからでしょうね」
アルミン「ん? サシャ? 今バッグに何入れたの?」
サシャ「パンのような物は何も」
エレン「兵長とコニーが帰ってくる前に掃除を仕上げるぞ」

 エレンの回想カット。テーブルを拭きながらオルオに何かを言ってる感じのペトラ。箒を握りペトラを睨むオルオ。グンタに壁の修復の指導をしている感じのほっかむりリヴァイ。バケツをたずさえて4人を見守るエルド。

 旧リヴァイ班を思い出し、新リヴァイ班に背を向けて死にそうな顔のエレンのアップ。

 サシャのバッグからパンを取り出したアルミン。サシャはアルミンとジャン、クリスタ、斧を担いだミカサから糾弾されているが知らぬ存ぜぬを貫き通すような変顔。

 編集あおり【形あるものはいずれ・・・・・・・。】

2013年11月8日金曜日

別冊少年マガジン12月号 最新話(第51話) リヴァイ班 文字バレ②

 地下都市のカット。巨大な鍾乳洞の地底を整えて、鍾乳石を塗り固めて支柱にしている。天井がかなり高いので空気が淀んだりはしなさそうだが、無理やり家を建ててる感じ。ガラスのドームから採光している。
(たぶん、アルミンの)ナレーション『ウォール・ローゼの住民は第2の壁が突破された際の模擬訓練の通り、ウォール・シーナ内の旧地下都市に避難することとなった。想定された通り、残された人類の半数以上を食わせることのできる食糧の備蓄は一週間が限界だった』
 銃を帯びた数名の憲兵団員が、無数の難民を見守る。
ナレーション『つまりウォール・ローゼが本当に突破されていた場合、最後の平和が訪れるのはその一週間のみである。そこから先を強いられることになれば選ばなければならない。飢えて死ぬか、奪って生きるか。すべてを譲るか、すべてを切り捨てるか。ウォール・ローゼ内の安全が確認されたのは、問題が発生した一週間後だった』

 医務室らしき部屋。(ソファーがあることから、過去にエレンが寝ていた所より高級感があります。後にリヴァイが○○○を招くことから、おそらく調査兵団管轄化の建物内と思われます)
 ベッドに、体を起こしたエルヴィン。右手のソファーに私服のピクシス。ベッドの左手に私服(おしゃれスカーフにスーツの、例の格好)のリヴァイが椅子に座っている。足を組み、背もたれに左脇を預ける、例によってくつろいだ感じ。

ピクシス「・・・・とまぁ正確に言えば、我々はその一週間でウォール・ローゼは安全じゃと言い張る他無かった。今は避難民も元の土地に帰っておるが、幸いというべきかこれ程の混乱の最中に兵力を行使した事件はその一件のみ(※上記ナレーション中にそれらしきカットが多数あります)、元々旧地下都市にいた不法住民が立ち退きを命ぜられ・・・一部の地区で憲兵と衝突しおった。死者こそ出んかったが、その事件が壁全域に与えた影響はでかかったのう・・・地獄の釜が一瞬蓋を開けけたのを見たのじゃからな。皆が身をもって確信したよ、ウォール・ローゼ崩壊後は一週間の猶予を経て人類同士の殺し合いが続くのだとな」
リヴァイ「すまねぇなエルヴィン、せっかく話ができるまで回復したのによ、この一週間は聞くだけで寝込みたくなるようなことしか起きてねぇぞ」
 エルヴィンのアップのカット。前髪を下ろし、口周りと顎に髭が散らかっている。
エルヴィン「いいや、寝飽きていた所だ。続けてくれ」
リヴァイ「・・・・・・右腕は残念だったな」
 エルヴィンは肘がなくなり、二の腕だけとなった右腕を見下ろす。
エルヴィン「・・・・・・今まで俺が巨人に何百人、食わせたと思う? 腕一本じゃ到底足りないだろう、いつか行く地獄でそのツケを払えればいいんだが」
ピクシス「そりゃええのう、エルヴィン・・・その際は地獄でご一緒させてもらえるか?」
リヴァイ「どうしたじいさん、さすがに参っちまったか? 酒が足りてねぇようだが」
ピクシス「あぁ今こそ酒にすがりたい所じゃがの、取り上げられてしまっとる。ワシのおしめの面倒までは見てくれんようじゃ」
 背後に控えるアンカ(女性参謀)に、じと目で見下ろされているピクシス。
エルヴィン「ハハ・・・優秀な部下をお持ちですな」

 コンコンとノックの音。
リヴァイ「ハンジだ、入れ」
 ドアが開き、ハンジとコニーが入室して敬礼する。
ハンジ「失礼するよエルヴィン。いらしてたのですねピクシス司令、丁度良かったです。今回の件の調査報告に参りました。彼は――」
コニー「104期調査兵団員コニー・スプリンガーです」
ハンジ「彼は例のラガコ村の出身であり、事件発生当時を知る兵士であるため私の調査班に同行してもらいました」
リヴァイ「・・・コニー、ご苦労だったな・・・」
 リヴァイに労われたことが意外だったのか、驚きの表情を見せるコニー。しかし、すぐに沈痛な面持ちに。
コニー「・・・・・・はい・・・」
 上司の労いを謙遜せずに肯定したことに驚くピクシス、報告内容の重さを予期したのか表情を引き締めるエルヴィン。
ハンジ「私から説明させていただきます。今回の巨人の発生源についてですが、やはりあの仮説の信憑性を増す材料が揃うばかりです。村の家屋はすべて家の内側から何かが爆発したように破壊されていました、またあれだけの破壊跡がありながらも・・・血痕一つ見つかりませんでした。何よりラガコ村の住民が未だにどこにも見つかっていません、そして・・・・」
 ハンジは横目でコニーを見ると、コニーは虚空を睨んだまま固まっている。
ハンジ「・・・壁内に出現し討伐された巨人の総数が・・・ラガコ村の住民の数と一致しました。今回出現した巨人の正体は、ラガコ村の住民である可能性が高いと思われます」

 回想シーン。調査班がラガコ村の例の寝たきり巨人を縄で縛り、杭を打ちつけている。
コニー「あった・・・これが俺の両親の肖像がです」
 屋外に散らかった家具の残骸からフォトフレームを見つけ出したコニー。それをハンジに手渡す。
ハンジ「・・・そうか・・・この人が君のお母さんなんだね」
 ハンジはフォトフレームを逆さに持ち、例の巨人の前に回りこみ、見比べる。
幾筋も汗を垂らすハンジ「・・・なんてことだ・・・」
コニー「この巨人・・・俺に話し掛けたことがあるんです、『お帰り』って」
ハンジ「え・・・?」
コニー「あの時、そう聞こえたって言ったら・・・ライナーの奴、必死に『そんなわけねぇだろ』って言って・・・・・・そういやユミルもだ・・・そうか・・・・・・あいつらは知ってたんだ・・・何がどうなってたのか知ってたんだ・・・そして・・・それがバレねぇようにごまかした・・・俺が勘付いたから・・・あいつらは・・・クッソォ・・・」
 調査班に歩み寄るハンジ「・・・体に刺した杭をすべて抜くんだ」
調査班員A「はい・・・」
調査班員B「しかし・・・念には念をと」
ハンジ「・・・いいんだ、もう・・・ロープで充分拘束できてる」
 ハンジはコニーに向き直る。
ハンジ「・・・コニーありがとう、返すよ」
 フォトフレームを受け取り、凝視するコニー。
コニー「・・・ありがとうございます・・・そうか・・・もう俺にはこの絵と・・・母ちゃんしか残ってないんだ・・・」
 目じりに涙をためる。
コニー「誰だよ・・・・・・俺達をこんな目に遭わせる奴は・・・絶対に許せねぇ・・・」
 ハンジの愕然とした表情。ソニーを槍攻めしたカットが続き、まるで過去にした容赦ない巨人研究を悔いているかのように見える。

エルヴィン「何(なん)ってことだ・・・・・・つまり巨人の正体は人間であると」

ハンジ「すべての巨人がそうであるという確証はどこにもありませんが・・・ただ・・・そうなると巨人のうなじの弱点に何があるのか、わかる気がします。なぜ個体差が大きく違う巨人の弱点が皆同じ大きさなのか・・・『縦10m横10cm』には何が該当するのか・・・・・・もしそこに人の大きさのままの一部があるとすれば・・・・・・それは『脳から脊髄』にかけても大きさに当てはまります。そこを切除されるとそこだけ修復されずにすべての機能を失うのは、それが巨人の物質から独立した機関であるからでしょう」
リヴァイ「お前が生け捕りにした巨人は毎回うなじを切り開いてパァにしちまうじゃねぇか・・・何かそれらしいもんは見なかったんだろ?」
 ハンジの回想カット。拘束した巨人のうなじ周辺の薄皮を切り開き、修復しないようにワイヤーで皮を引っ張ってうなじの中身を確認している。ただ、脊髄と筋肉しか見えない。
ハンジ「あぁ・・・特に人の変わったものは見なかったんだけど、そもそも一太刀入れる程度ではすぐに塞がるようなうなじだから、完全な人の脳が残ってるわけじゃないだろうけど、でも確かに脳と脊髄と同じ大きさの『縦1m横10cm』の何かがそこにはある・・・おそらく同化して姿形がわからなくても確かに・・・」
リヴァイ「何言ってんのかわかんねぇなクソメガネ・・・」
ハンジ「あぁそうだね、ごめん・・・」
 リヴァイは表情を見られないようにするためか、膝に手を置き背を丸める。
リヴァイ「じゃあ・・・何か? 俺が必死こいて削ぎまくってた肉は実は人の肉の一部で、俺は今まで人を殺して飛び回ってた・・・ってのか?」
ハンジ「・・・・・・確証は無いと言っただろ?」
ピクシス「もしそうだとすれば・・・何じゃろうな、普通の巨人とエレンのような巨人との違いは。肉体が完全に同化しないところにあるのかのう・・・」
リヴァイ「なぁ・・・エルヴィン・・・・・・エルヴィ――」

リヴァイ「お前・・・何を・・・笑っていやがる」
笑っていることの自覚がなかったのか、少し驚いた顔のエルヴィン「・・・あぁ・・・何でも無いさ」
リヴァイ「・・・気持ちの悪い奴め・・・」
エルヴィン「子供の頃からよくそう言われたよ」
リヴァイ「てめぇが調査兵団やってる本当の理由はそれか?」
ハンジ「・・・? え?」
エルヴィン「勘弁しろよリヴァイ、腕を食われ心身共に疲れきっていてかわいそうだと思わないのか?」
鼻で笑うリヴァイ「は・・・らしいな」
エルヴィン「ところで・・・エレンとヒストリア・レイスは今どこに?」
ハンジ「あぁ・・・それに関しても進めているよ。まず二人を安全な場所に隠した、この混乱が鎮まるまで大人しくしてるよ」
ピクシス「焦るでないぞ。今、世間は棒で引っ掻き回した蜂の巣のようなもんじゃ。先ほどの巨人の正体の説も今はまだ広める段階に無い」
エルヴィン「えぇ・・・もうしくじるわけにはいきません。クリスタを辿れば我々以上に巨人に詳しい組織を追及できます、エレンの能力を発揮できれば壁を奪還できます。今は何よりこの二人が重要だ、二人はどこに?」
リヴァイ「お前が腕を食われて心身共に疲れ切っていてかわいそうだと思ったから俺が色々決めたよ。俺の班の新しい編成もな。エレンには・・・死に物狂いになれる環境が相応しい」

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別冊少年マガジン12月号 最新話(第51話) リヴァイ班 文字バレ①

 深夜。ウォールローゼの上。駐屯兵団たちに出迎えられるエレン奪還隊の生き残り。
駐屯兵A「急げ、怪我人を先にしろ!!」
駐屯兵B「まさか・・・これで全部なのか!? 憲兵団はどこに行った!? 本当に大半を失っちまったのか?」
 壁上に到着し、安心したのかガクリと膝をつくコニー。クリスタは気を失ったのか、リコに倒れかかる。
クリスタを抱きとめるリコ「おっと! この子もまずいな!」
 リコは松明を置き、水袋を取り出す。
リコ「飲め。もう大丈夫だ、ここに巨人はいない」
 コニーが頭を抱えて呻く。
コニー「うぅっ・・・うあぁ・・・・・・」

 タイトルバック。編集あおり『何もがままならぬ・・・。』

 右手で顔を覆い、声を押し殺して泣くコニー。安全圏について安心したのか、かなりを犠牲を出したことに対してか、ライナー達の裏切りを悲しんだからなのかは分からない。
 心配げに見下ろすアルミン。その隣に前回、落馬して吹いた鼻血を拭うジャン。
ジャン「104期は悪運が強ぇよ、あの状況から生きて帰っちきちまった。まぁ・・・あっちの巨人達(ライナー、ベルトルト、ユミル)はどうか知らねぇが・・・」

 アルミンはコニーにどう声をかけていいものか分からず、エレンの所へ行く。エレンはリーゼントめがねの調査兵団員に手伝ってもらって、満身創痍のミカサを担架に乗せたところだった。
リーゼント「肋骨をやって馬に長時間、揺られたか・・・早く医師に見せなければ」
 エレンは憔悴しきった顔で、攫われた自分を助けに来て大怪我を負ったミカサを見守る。
 ミカサの顔色は悪くない。仰臥したまま、右手を軽く上げる。
ミカサ「エレン、大丈夫」(←絵からは「自分を心配するな」という意味にとれます)
エレン「・・・すまない」
 アルミンは、エレンの心中を思いやってか、その肩にトンと手を置く。

調査兵A「団長!? 聞こえますか団長!? まずいぞ意識が!! 早く運べ!!」
 両膝をついて松明を落としたエルヴィン。調査兵Aに抱きとめられるが白目をむいている。
 エレン「団長!!」
 叫ぶが、何も出来ず立ち尽くすエレン。アルミンは、気絶したエルヴィンよりもエレンを心配げに見上げる。

 ガラガラと荷馬車の一団が到着し、怪我人を先に載せて折り返していく。壁上には怪我の程度が軽い者たちが残されていく。
 エレンは周りを見渡す。
ジャン「ほらコニーもう一息だ、立て」
コニー「うぅ・・・信じられねぇ・・・俺が・・・生きてるなんて・・・」
 励ますジャンだが、その表情は暗い。
 リコはクリスタの介抱を続けている。意識はあるようだが立つことができないようだ。 
 荷車を見やると、疲れきった怪我人たち。

エレン「オレがまた攫われて・・・そのために何人・・・・・・死んだんだ?」
 どう答えたらいいものか分からず、顔を見合わせるコニーとアルミン。
ジャン「ここから出発した時は憲兵を含めて100人はいたと思う。まぁ・・・経験の足りない憲兵にはやはり荷が重くてな・・・気の毒に・・・行きで大分、食われたよ。そっから先は覚えてねぇが、この壁の上にいたのは40人くらいだった。その中でも立って歩けるのは・・・その半分ほどだ。調査兵団は熟練兵士の大半を失っちまった・・・どうなるんだろうな、これから・・・」
 自責の念に駆られてか、表情がより一層重くなるエレン
アルミン「でも帰りは損害が無かった、巨人が僕らを無視してライナーに向かい続けていったからね」
 一旦、言葉を切ってエレンを見つめる。
アルミン「女型の巨人は呼び声を上げて巨人の攻撃目標を自身に差し向けることができた。あの時・・・巨人の攻撃目標をあの巨人(カルライーター)や鎧の巨人に差し向けたのは・・・・・・エレンじゃないの?」
エレン「・・・・・・・・・・・・お、オレは・・・・・・あの時は・・・訳わかんなくなっちまって・・・何が起こったのか・・・まったく・・・・・・」
ジャン「・・・お前が巨人を操ったって言うのか!?」
エレン「イヤ・・・まだ何も」
ジャン「そりゃお前・・・そんなことがもし・・・本当にできたとしたら・・・」
コニー「それ・・・本当かよ・・・エレン」
 一転、表情に活力が戻るコニー
コニー「そうか・・・だからあの時、巨人があっちに行ったのか・・・あの時・・・あのまま巨人と戦ってたら、みんな死んでたぞ」
 エレンは自分の右手を見つめる。カルライーターを拳で殴ったときに何かが起こったことを自覚してるかどうかは分からない。
エレン「・・・・・・」
ジャン「辛い立場だろうがな・・・エレン、お前を取り戻すために団長の片腕が食われて、ミカサのアバラは砕かれ、お前らのおっさんや6割の兵士が死んだ。その代償に見合う価値がお前にあるのか・・・俺にはまだわかんねぇけど、お前を取り戻すために死んだ人達を・・・・・・活かすか殺すかは、お前次第なんじゃねぇのか?」
顔を逸らすエレン「は・・・調査兵団になってからお前が説教する側になっちまったな」
覗き込むジャン「は!? ふざけんなてめぇがうじうじ言うようになっちまったんだろうが」
コニー「イヤ本当に気持ち悪いぞジャン、お前急にクソ真面目になりやがって・・・・・・」
アルミン「人相は悪人面のままなのになぁ・・・」
ジャン「・・・いいかお前ら、俺はなぁ・・・お前らの大好きなミカサちゃんをカッコよく助けた恩人なんだぞ?」
エレン「ありがとうなジャン」
思わぬ感謝をされてビクつくジャン「・・・は!?」
ググ・・・と拳を固めるエレン「おかげで、これ以上はうじうじしなくてよさそうだ。お前の言うとおり、やるしかねぇよ。巨人を操ってやる。ウォールマリアも塞ぐ」
 ここでクリスタのカットが二枚続く。虚ろな目に意思が宿る感じ。
エレン「ライナーの奴らに償わせる。ハンネスさんやみんなの死を人類存続の功績とする・・・それがオレのなすべき償いだ」
 クリスタがゆっくり、ふらつきながらも立ち上がる。
リコ「ん!? ・・・ちょっと」
アルミン「クリスタ!? ・・・まだ」
クリスタ「違うよ、私の名前はヒストリア。エレン、壁の向こうに早く行こう」
 ※補足※見ると分かりますが、かなり意味ありげな絵です。劇中では誰かがクリスタに対して直接、巨人の秘密を追求するように依頼しているシーンはありません。ここではクリスタがユミルを助けたいという以上の何かがあるようにも見受けられます。『壁の向こう』がウォールマリアの外を指してるとか色々。

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2013年10月8日火曜日

別冊少年マガジン11月号 最新話(第50話) 文字バレ ②

落馬したエルヴィンに駆け寄る調査兵団員A「団長!!」
俯いて呼吸を整えるエルヴィン「私の代わりは いる! それより・・・エレンを連れて離脱しろ! 一刻も早く!」
 エルヴィンが顔を上げると、助けに来た団員は頭から通常種に食われている。
食われた団員を助けようと、別の調査兵団員Bがアンカーをとばす「うおおおおおお」
他の調査兵団員C「団長!! 鎧が・・・・・・鎧が来ます!!」
 立ち上がり、通常種を放る鎧の巨人。

馬に戻ったジャン「急げ!! ミカサとエレンが――」
アルミン「!! ジャン!!」
 ジャンの頭上に、鎧が投げた通常種が。

 場面転換。ハンネスはカルライーターに捕まり、腰から下を噛み千切られる。

土下座のように頭をこすりつけるエレン「ははは!! ははははは!! はははははは!! 何にも変わってねぇな!! お前は!! なんッッにも!! できねぇじゃねぇかよ!! 母さん・・・オレは何も・・・なんっにもできないままだったよ!! うあああああああ」
(※補足※『お前』がハンネスを指すように見えますが、その後が『オレも』ではなく、『オレは』なので、『お前』は自分を指した自嘲的な意味合いだと思われます)

 慟哭するエレンの手には、巨人になろうと噛んだ幾つもの痕が煙をあげている。
 ハンネスの死に涙するミカサは周囲を見やると、涙を止めてエレンに顔を寄せる。
ミカサ「エレン」
勢いよく顔を上げるエレン「ッ!?」
ミカサ「そんなことないよ」
 エレンは我に返り、周囲を見やると四体の巨人が迫っていた。

 アルミンの姿もある。アルミンは鼻血を吹いて気絶するジャンを抱きかかえ、迫ってくる3m級を剣で威嚇している。カルライーターはハンネスの上半身も食い終わり、エレンたちに目をつける。コニーとクリスタがサポートするが、ユミル巨人もボロボロ。調査兵団員はエルヴィンを守るが、また一人が食われて全滅まで時間の問題。

 ミカサ「エレン聞いて、伝えたいことがある。私と・・・一緒にいてくれてありがとう。私に生き方を教えてくれてありがとう・・・・・・私に・・・・・・・・・マフラーを巻いてくれて、ありがとう・・・」
ミカサ「マフラーを巻いてくれてありがとう」
エレンは立ち上がり、ミカサに背を向ける。
エレン「そんなもん、何度でも巻いてやる。これからもずっとオレが何度でも」
 カルライーターがエレンを捕まえようと左手を伸ばす。その手にエレンは右拳を振り上げる。
エレン「アアアアアァアァアアァァ」
 渾身の右ストレートだが、ぺチンと乾いた音を立てて受け止められる。
 直後、ベルトルトとライナー、ユミルに電流が走るような描写。
 エレンはめげずに左ストレートを放つ・・・が、空振り。カルライーターは、なぜか他の通常種に抱きつかれて倒れている。他の通常種たちもカルライーターめがけて殺到する。カルライーターは五体バラバラ、食いちぎられる。
アルミン「え・・・? えぇ??」

 エレンはミカサを背負って、その場から離れる。
ミカサ「何で・・・あいつが・・・・・・食べられてるの?」

コニー「何かよくわかんねぇけど今のうちだ! 逃げんぞ!!」
クリスタ「うん!」
ユミル(そういうことか・・・だからライナー達は必死こいてエレンを・・・だとすりゃこの壁の中にも・・・・・・未来がある)

 通常種たちがカルライーターを食いに行ったので、鎧の巨人も自由に動けるように。
 エレンに駆け寄る鎧の巨人。
ライナー(最悪だ・・・よりによって座標が・・・最悪の奴の手に渡っちまった・・・絶対に取り返さねぇと・・・! 間違いねぇ・・・断言できる。この世で一番それを持っちゃいけねぇのはエレン・・・お前だ)

 エレン「来るんじゃねぇ!! てめぇら!! クソ!! ぶっ殺してやる!!」

 再びベルトルトとライナーに電流が走るような描写。カルライーターを食っていた通常種たちは一転、鎧の巨人に襲い掛かる。

ライナー(まずい・・・まずいぞ・・・ベルトルトを守りきれねぇ!!)
おそらく刀傷で巨人化できず怯えるベルトルト「ひ・・・!!」

 馬を見つけて乗ったエレンと、その背中を抱くようにしてミカサ。気絶したジャンを背負うアルミンがの目に涙。エルヴィンを含む生き残りは合流して、撤退を開始する。

ベルトルト「うあああ」
ベルトルトの叫びを聞いて振り返るユミル巨人「!!」 
クリスタ「ユミル?」
コニー「オイ、ブス!! 何やってんだ早く帰るぞ!!」
 ユミル巨人はクリスタの頭に指を添える。
ユミル巨人「ゴエンア」
クリスタ「え?」

ベルトルト「わぁあぁ!!」
 ベルトルトを襲う通常種をなぜかユミル巨人が助ける。
ユミル巨人「ギィアァアアア」
 戻ろうとしたクリスタの馬を手綱をコニーが握り、調査兵団は、ユミルとライナー、ベルトルトを残して撤退。

【たぶんアルミンのナレーション】その時、ユミルが取った行動の意味は分からなかったが「鎧の巨人」がそれ以上、追ってくることはなかった。

別冊少年マガジン11月号 最新話(第50話) 文字バレ ①

第50話『叫び』

 過去回想(844年末か、845年初頭)、イェーガー宅の屋上。

洗濯籠を抱えたカルラ「コラ! エレン! あんたまたケンカしてきてから・・・!!」
ボロボロのエレン「あのバカ共がけしかけてきたんだ・・・なめられてたまるか・・・」
カルラ「それで? またミカサに助けてもらったんだろ?」
 エレン、俯いて無言の肯定。それを見守る汚れ一つ無いミカサ。
カルラ「エレン・・・どんなに相手が悪くても憎らしくてもね、突っかかりゃいいってもんじゃないんだよ! あんたは男だろ? たまには堪えてミカサを守ってみせな」

 過去回想845年、カルラが巨人(以下、カルライーター)に握りつぶされ、食われる絵。


ミカサ「エレン!」
我に返ったエレン「ハッ!」
 腕を縛られて動けないエレンをカルライーターの手から守ろうと、ミカサが覆いかぶされる。
ミカサとエレン「!?」
 ハンネスが間に立ち、ミカサたちを掴もうとした手を斬り落とす。
ミカサ「ハンネスさん!!」
ハンネス「らぁ!! ハハッ!! こんなことあるか!? なぁ!? おまえら!!! 見てろよ! お前らの母ちゃんの仇を!! 俺が!! ぶっ殺す所を! 本当に! 会いたかったぜ、お前に!」
 ハンネスはカルライーターの左手での攻撃を避け、そのわき腹にアンカーを刺して背後をとろうとする。
エレン「ハンネスさん!」
全編通して見たことのないほど苦悶の表情のミカサ「うぅッ・・・」
エレン「ダメだミカサ! そんな怪我じゃ! オレの腕をほどいてくれ!!」
ミカサ「腕!?」
エレン「早く!」
 ミカサはエレンの両手を縛る布を裁つために抜刀。
エレン「オレがやんなくちゃなんねぇんだ!! オレがケリをつけねぇと!!」

場面転換、馬で駆けるジャンとアルミン
ジャン「おっさん(ハンネス)に続け!!」
 (擬音)ヒュウウウウ
ジャン「!?」
 ハンネスを助ける動きを阻止するように巨人が飛んでくる。
ジャン「うお!?」
 さらに、もう一体。
アルミン「うッ!!」
 巨人の発射元を見ると、前回に引き続き通常種の群れに捕まったままの鎧の巨人。
ジャン「何でだ・・・ライナー!? 邪魔すんじゃねぇよクソッタレがあぁ!!」
アルミン「何で!? エレンが食われてもいいっていうのか!?」
 投げられた巨人が起き上がって向かってきたので、ジャンとアルミンはハンネスを助けにいくのを中止、抜刀して立ち向かう。

ユミル(てめぇのせいで!! 計画がめちゃくちゃじゃねぇか!! 団長さんよぉ!!)
 ユミル巨人がエルヴィンに駆け寄る。
 そして、エルヴィンを襲おうとした2m級に張り手をかまし、首を食いちぎる。
助けてもらった感謝より先に驚くエルヴィン「!?」
 コニーの馬の後ろに乗るクリスタ「ユミル!」
ユミル(・・・困ったな・・・どうすりゃいいんだ? ライナーがダメなら・・・こいつら(調査兵団)に協力してここを切り抜けるか!? だが・・・その後はどうする!? 今この状況を生き延びることができたとしても・・・もう直(じき)、この壁の中が地獄になっちまうのは避けようがない・・・ヒストリアをあっち側に送れるのは今しかねぇのに・・・私の力じゃ守り切れるとは思えねぇ・・・!)

こめかみにアンカーが刺さって驚くユミル巨人「!?」
 クリスタが立体起動でユミル巨人の頭に飛び移る。
コニー「クリスタ!?」
クリスタ「コニー、違うよ。私の名前はヒストリアって言うの」
(※補足※ツイッターやにちゃんで普及しない限り、当ブログではクリスタと表記します)
クリスタ「ねぇユミル・・・さっきコニーが言ってたことが正しかったら、自分が助かりたいって理由はウソなの? いいや・・・ウソなんでしょ? どうして? なんのためなの? ・・・私? また私は守られるの?」
ユミル巨人「・・・」
 行く手を巨人が一体、立ちふさがる。
クリスタ「ユミル! あなたが私に言った通り、私達はもう・・・人のために生きるのはやめよう、私達はこれから! 私達のために生きようよ!! 何だか不思議なんだけど、あなたといればどんな世界でも怖くないや!!」
 行く手を遮る通常種に、クリスタは立体起動で飛び掛かる。
ユミル巨人「アアァアアア」
 コニーも馬から離れ、参戦する。

2013年9月12日木曜日

ゲスミンのコラ画像 14枚

完全にキャラ立ちして、まぁこれはこれでいいんじゃないかと思います。
今までは「地味に性格が悪い」「陰険」という評価もあったので、なんつーか吹っ切れましたね。


左上が強烈すぎますね。
職人様の傑作が増えたら随時、追加します。

2013/09/15追加

2013/09/16追加


カラー



関連記事リンク 悪魔の末裔ゲスミン

2013年9月10日火曜日

悪魔の末裔ゲスミン

最新話のアルミンがゲスいと評判です。

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アルミン「いいの? 二人共…仲間を置き去りにしたまま故郷に帰って……アニを置いて行くの? アニなら今…極北のユトピア区の地下深くで、拷問を受けてるよ。彼女の悲鳴を聞けばすぐに、体の傷を治せても痛みを消すことはできないことはわかった。死なないように細心の注意が払われるなか、今この瞬間にもアニの体には…休むヒマ無く、様々な工夫が施された拷問が――」
 ベルトルトは自分を護る鎧の巨人の手に足を掛けて、身を乗り出す。
「悪魔の末裔が!! 根絶やしにしてやる!!」
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はい、ゲスいですね。ただ、これはエレンを救うための決死の策なんですよ。
外側から鎧の巨人の片手に守られて近寄れず、ならば内側からと鎧の巨人の頬に張り付いたアルミンでしたが、エレンを背にしているので斬りに行けない。
ならばどちらかをキレさせようと煽りにいったわけです。
ライナーがキレて右手でアルミンを握り潰せばベルトルトに隙ができる。
ベルトルトがキレて鎧の巨人の防御から外れて立体機動でアルミンの首を飛ばせば、やはり隙ができる。
しかし、にちゃんを中心として「ゲスミン、マジで悪魔の末裔」と罵られています。
捨て身の策で頑張ったのに、そのネーミングは無いでしょ・・・・・・と思ったら、なんと! 作者ブログで諫山せんせに公認されました!!
作者ブログ「現在進行中の黒歴史」より

ファンの方におきましては眉根に皺が寄るところでしょうが、「悪魔王子ゲスミン」ということで、一つ宜しくお願いします。

修正前ゲスミン