鳥取連続不審死:上田被告が答弁の意向 控訴審で

毎日新聞 2013年10月18日 08時00分

 鳥取県で2009年に起きた男性2人の連続不審死事件で、1審で死刑判決を受けた元スナックホステス、上田(うえた)美由紀被告(39)が、12月10日から広島高裁松江支部で始まる控訴審で被告人質問に答弁する意向を固めた。1審・鳥取地裁では無罪主張をする一方、被告人質問は完全黙秘していた。上田被告は毎日新聞記者との接見で、「暴力的ではない私を知ってほしい」と話しており、事件について供述すれば、その内容も争点になりそうだ。

 上田被告は今年3〜10月に計16回、松江刑務所(松江市)で接見に応じた。面会を重ねるにつれ、家族との思い出や興味がある本などを語るようになり、記者宛てへの手紙も数通届いた。

 上田被告は1審では起訴内容の認否と最終意見陳述で「私はやっていません」と話した以外は黙秘し、被告人質問にも一切答えなかった。ただ、接見では1審について「自分の体験と全然違うことが述べられていた。『なんで』と反論したかったけど言えなかった。ただ泣くしかなかった」と打ち明けた。死刑を言い渡された際は「立ってもいられなかった。刑務官の人たちがいなかったら倒れていたと思う」と話した。

 また、「してないことはしてない」と強盗殺人罪を強く否定。「(被害者とは)身長差が20センチもある。私が1人で大柄な男の人を運べないでしょう。現場を見たらおかしいと思うはず」と訴えた。一方、有罪と認定された詐欺罪は「いけないって分かっていたけれど、詐欺はした」と反省も口にした。

 控訴審では3人の国選弁護人が決まっているが、主任弁護人は「1審と同じく犯人性を争うが、詳しい弁護方針はコメントできない」としている。【宮川佐知子】

 【ことば】鳥取連続不審死事件

 鳥取県北栄町の日本海で2009年4月にトラック運転手の男性(当時47歳)と、鳥取市の川で同年10月に電器店経営の男性(当時57歳)がいずれも水死体で見つかった。県警は同年11月、2人の知人で元スナックホステス、上田美由紀被告を別の詐欺容疑で逮捕し、その後、借金などの返済を免れるため、2人に睡眠導入剤を飲ませて水死させたとして強盗殺人容疑で逮捕した。鳥取地裁は12年12月、死刑判決を言い渡し、上田被告が即日控訴した。

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