答 さらには障害者年金も支給される。これに国民年金とか厚生年金がプラスされれば、年金だけで生活が十分に成り立つのです。
確かに病気になったのは気の毒ですが、暴飲暴食などで糖尿病になり人工透析が必要になる人の場合には、果たしてこれでいいのかなと思いますよ。だって、自分の不摂生で招いたことでしょう。それなのに国が手厚く保護するというのはどうなんでしょう。
生活保護をもらうために偽装離婚する患者
問 確かに、自分の体を鍛えて健康を維持している人にすれば不公平感が募りますよね。言葉は悪いけれど「泥棒」と言いたくなる。
答 本当に。日本の場合は糖尿病でも2型の人が圧倒的に多いから、つまり先天的なものではなくて生活習慣によって糖尿病になる人が多いから、自業自得な人が多いわけです。節制していれば糖尿病にならないし、人工透析だって必要がない。
そういう患者さんが、仕事ができないからと生活保護を申請して認められたりすると、なんやかんやで月に30万円くらいの給付が受けられたりする。それだけもらえるなら、あくせく働く必要がなくなってしまいますよね。
たくさんとは言いませんが、人工透析の患者さんを日頃診ていて、そういう方がけっこういることは事実です。中には生活保護を受けるために偽装離婚している人までいる。
問 膨れ上がる一方の社会保障費をどうにか抑えなければならないときに、国は大盤振る舞いですね。厚生労働省はもちろん、そのような実態を把握していると思いますが、手は打たれているのでしょうか。
答 正直、手つかずというのが実態です。そもそも人工透析の患者さんに身体障害者の1級が指定されているのもどうかと思います。だって、透析しているとき以外は普通に働けるわけですから、等級を下げるくらいは少なくともしてもいいのではないかと思います。
でもほとんど議論されたこともない。いま認定を受けている人たちまで下げろとは言いませんが、例えばこれから人工透析が必要になる人の等級は考え直してもいいのではないでしょうか。
問 それすら手つかずとは、弱者保護を訴える人たちを恐れてのことなんでしょうか。