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【格闘技】

山中5度目防衛 バンタム級はボクが最強

2013年11月11日 紙面から

8回、ゲバラから1回目のダウンを奪った山中慎介=両国国技館で(武藤健一撮影)

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◇ボクシング WBC世界バンタム級タイトルマッチ

 ▽12回戦ほか10回戦3試合▽10日▽東京・両国国技館▽観衆8000人

 WBC世界バンタム級タイトルマッチ王者の山中慎介(31)=帝拳=が、同級8位のアルベルト・ゲバラ(23)=メキシコ=に9回25秒でKO勝ちを収め、5度目の防衛に成功した。昨年11月の2度目の防衛戦から4連続KO勝利となり、戦績は22戦20勝(15KO)2分け。バンタム級に敵なしと言っても過言ではない山中。今後は、お互いに対戦を熱望しているWBO同級王者亀田和毅(22)との統一戦が実現するか否かが焦点になってきた。

 やはり、最後はゴッドレフトだった。9回開始早々、左ストレートでロープまで吹っ飛ばしたゲバラに、さらなる左の追い打ち。ガードの上からだが、この日初めてクリーンヒットした「神の左」でジ・エンドだ。

 序盤は足を使いながら、リングをグルグル逃げ回り、突然、体ごとぶつかるようにカウンターアタックしてくるゲバラにてこずった。しかし、徐々に距離を詰めた8回、左がさく裂した。相手の右こめかみあたりをかすめただけのパンチだが、ゲバラはダウン。「なんで倒れたのか? 当たってる感覚はなかった。でも、メチャクチャ弱ってたから」。“風圧”で倒したかのようにも見えた左は、まさに“神の領域”に達したということだろうか。

 2度のスリップダウンの後、またしても、左のストレートが伸び切ったところで鼻先に当たっただけの“風圧パンチ”で2度目のダウンを奪い、ゲバラは死に体。9回の幕切れを迎えた。

 「序盤、なかなかパンチが当たらなくて、お客さんもイライラしたと思う。キレイに当たったのは、最後だけ。ボクの左は特別? まあ、強烈じゃないですか。ハハハ」。山中は涼しい顔で笑うのだった。

 さらに、「ボクがバンタム級最強。来年は統一戦でもいいし、階級を上げてやってもいい」とキッパリ。WBO同級王者亀田和毅との統一戦については、会見があるたび聞かれるが「和毅戦? それ、これまで1000回ぐらい聞かれてますよね。面白い? それも100回ぐらい言ってますよね」とジョークで切り返し、報道陣を笑わせた。

 山中としては、和毅にこだわっているわけでなく「ファンが喜ぶような強い選手と戦いたい」というのが、本音だろう。それが、和毅なら喜んでやりましょうということであろう。スーパーバンタム級への転級も視野に入れるが、その前に和毅との一騎打ちを実現させてほしいものだ。 (竹下陽二)

 

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