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政治
薄元書記を「終身主席」 支持者が中国で新政党
2013.11.9 23:44
【北京=河崎真澄】中国で収賄罪などに問われ、無期懲役が確定した薄煕来(はくきらい)元重慶市党委書記(64)の支持者らが、国内で新たな政党を発足させたことが9日わかった。ロイター通信が複数の関係者の話として伝えた。
中国では保守層(左派)や貧困層の間で薄氏への根強い支持があり、厳罰で幕引きを図った習近平指導部への反発が背景にあるとみられる。
ロイター通信などによると、新政党の名称は、憲法を最重視することを意味する「至憲党」。9日開幕した3中総会の直前となる今月6日に設立された。
政策面では、「共同富裕」の名の下に貧富の格差是正を重視した薄氏の左派路線を全面的に支持。薄氏を「終身主席」とし、党は刑務所管理者を通じて薄氏に通知したが、回答は得られていないという。
政党設立者の一人は、同通信の取材に「中国の法律の下では非合法ではない」と主張している。
中国は憲法で中国共産党を「唯一の執政党」と規定し、その指導的地位を保障。民主諸党派とよばれるその他の8政党は事実上、共産党の補佐機関と位置付けられ、一党独裁を否定する新たな政党の設立は認められていない。
一方、中国共産党が3中総会開幕前日の8日、国内メディアに対し、習近平政権と共産党への批判や否定的な報道を禁じる内部通知を出したことがわかった。通知に違反した場合は、「厳罰に処する」と警告しているという。
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