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大混戦必至の名物レース! 「第49回 福島記念」
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大混戦必至の名物レース!「第49回 福島記念」

過去10年のうち8年で、単勝7番人気以下の馬が連対を果たしている福島記念。ハンデキャップ競走であることに加え、多方面から出走馬が集まってくるために出走馬の比較が難しいことが、伏兵馬の台頭の一因だろう。そこで、今回は新潟競馬場で行われた2011年を含む過去10年の結果を元に、レースの傾向を調べていこう。

単勝オッズ別成績に特徴あり

過去10年の福島記念を単勝「3.9倍未満」の断然人気で制したのは、新潟競馬場で行われた2011年のアドマイヤコスモス(単勝オッズ1.9倍)だけ。“福島競馬場で行われた福島記念”においては、優勝馬の単勝オッズが「4.0倍〜14.9倍」の範囲に集中しているのが特徴的だ。なかでも単勝10倍前後のエリアが好成績となっていることを、頭に入れておくべきだろう。〔表1〕
※2011年は新潟競馬場(芝・外回り2000m)で開催
〔表1〕 単勝オッズ別成績(過去10年)

単勝オッズ 成績 勝率 連対率 3着内率
1.9倍以下 1-0-0-0 100% 100% 100%
2.0〜3.9倍 0-0-2-1 0% 0% 66.7%
4.0〜4.9倍 2-1-1-1 40.0% 60.0% 80.0%
5.0〜6.9倍 1-0-1-17 5.3% 5.3% 10.5%
7.0〜9.9倍 2-4-1-9 12.5% 37.5% 43.8%
10.0〜14.9倍 3-2-0-20 12.0% 20.0% 20.0%
15.0〜19.9倍 0-2-1-10 0% 15.4% 23.1%
20.0〜49.9倍 0-0-4-48 0% 0% 7.7%
50.0倍以上 1-1-0-24 3.8% 7.7% 7.7%

若い世代が優勢

年齢別の成績をみてみると、勝率、連対率、3着内率とも、年齢が増すごとに減少する傾向となっている。率のうえでは「3歳」馬が一歩抜け出しているが、「3歳」馬は「4歳以上」の馬と比較してハンデが軽くなることがその要因の一つかもしれない。実際、「3歳」で連対した4頭のうち3頭は、負担重量が51キロだった。〔表2〕
〔表2〕 年齢別成績(過去10年)

年齢 成績 勝率 連対率 3着内率
3歳 2-2-1-10 13.3% 26.7% 33.3%
4歳 2-2-1-19 8.3% 16.7% 20.8%
5歳 4-3-5-37 8.2% 14.3% 24.5%
6歳 1-3-1-32 2.7% 10.8% 13.5%
7歳以上 1-0-2-32 2.9% 2.9% 8.6%

内枠優勢の傾向も

新潟競馬場で行われた2011年を除く過去9回を対象に枠番別の成績を調べてみると、優勝馬9頭のうち8頭は「1〜3枠」に入っていた。「4枠」より外で勝利したのは2004年のセフティーエンペラ(5枠10番)だけ。2着馬と3着馬は特定の範囲に偏ってはいないが、勝ち馬については内枠に集中している。〔表3〕
〔表3〕 枠番別成績(新潟で実施された2011年を除く過去9回)

枠番 成績 勝率 連対率 3着内率
1枠 2-2-1-12 11.8% 23.5% 29.4%
2枠 1-1-2-14 5.6% 11.1% 22.2%
3枠 5-0-0-13 27.8% 27.8% 27.8%
4枠 0-1-0-17 0% 5.6% 5.6%
5枠 1-1-2-14 5.6% 11.1% 22.2%
6枠 0-2-1-15 0% 11.1% 16.7%
7枠 0-1-0-17 0% 5.6% 5.6%
8枠 0-1-3-13 0% 5.9% 23.5%

勢いが感じられる馬にも要注意

福島記念では過去10年のうち2008年を除く9年で、「4走前までに条件クラスを勝利していた」馬が連対を果たしている。重賞戦線のトップクラスの出走があまり多くないハンデキャップのGIII だからこそ、条件クラスを勝ち上がった勢いがある馬に分があるのかも。そのような馬は人気の上でも盲点になるケースが多く、表に載せた13頭のうち単勝3番人気以内に支持されていたのは5頭だけだったということも書き加えておきたい。〔表4〕
〔表4〕 4走前までに条件クラスのレースを勝利していた、福島記念連対馬一覧(過去10年)

年度 着順 馬名 勝利したレース
03年 1着 メイショウドメニカ 2走前 ニューマーケットC(1600万下)
04年 1着 セフティーエンペラ 2走前 HTB賞(1000万下)
05年 1着 グラスボンバー 4走前 湘南S(1600万下)
2着 トウカイトリック 前走 比叡S(1600万下)
06年 1着 サンバレンティン 2走前 大阪スポーツ杯(1600万下)
2着 フォルテベリーニ 3走前 不知火特別(1000万下)
07年 1着 アルコセニョーラ 4走前 織姫賞(500万下)
2着 ナリタプレリュード 3走前 丹沢S(1600万下)
09年 1着 サニーサンデー 3走前 500万下
10年 2着 ディアアレトゥーサ 3走前 村上特別(500万下)
11年 1着 アドマイヤコスモス 前走 大原S(1600万下)
2着 メイショウカンパク 前走 八坂S(1600万下)
12年 2着 アドマイヤタイシ 前走 ムーンライトH(1600万下)

該当レースが複数ある場合は、直近のものを掲載。

勝ち馬を探せ!

東京競馬場での成績に注目

過去5年のうち、新潟競馬場で行われた2011年を除く4回の優勝馬には、「2走前までに東京競馬場で10着以下に敗れていた」という共通点がある。福島記念での単勝人気は、昨年の優勝馬ダイワファルコンこそ1番人気に支持されていたが、2008年のマンハッタンスカイは7番人気、2009年のサニーサンデーは8番人気、2010年のダンスインザモアは12番人気と下位人気だった馬が多い。今年もこのような戦歴をもつ馬は、単勝人気に関わらずチェックを入れておくことをおすすめしたい。〔表5〕

(浅野靖典)
〔表5〕 2走前までに東京競馬場で10着以下に敗れていた優勝馬一覧(過去5年)

年度 馬名 該当レースと着順
08年 マンハッタンスカイ 前走 アルゼンチン共和国杯 13着
09年 サニーサンデー 2走前 プリンシパルS 17着
10年 ダンスインザモア 前走 富士S 13着
12年 ダイワファルコン 前走 天皇賞(秋) 10着

ご注意:当コーナーの情報は、制作段階の情報に基づき制作されております。出走回避などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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