【ジュネーブ=久門武史】イランと米英ロなど6カ国との核協議が3日目にもつれ込んだのは、対イラン経済制裁の緩和内容で隔たりがあるためとみられる。イラン西部アラクで建設中の実験用重水炉の扱いも争点となり、9日の調整を長引かせているとの指摘もある。
イランは10月に3段階からなる譲歩案を提示。今回協議では「第1段階」でイランがどうウラン濃縮活動を縮小し、米欧がどこまで制裁を緩和するかを詰めている。ウラン濃縮を巡りイランは「規模や形態については交渉の用意がある」(アラグチ外務次官)と表明。核兵器への転用が可能な20%の高濃縮ウランは製造停止に応じる姿勢を示唆する。
問題は、見返りとなる制裁緩和の幅だ。イランは国内経済を直撃している原油輸出や金融取引への制裁緩和を要求。米国が提示したとされる海外資産の凍結解除では不足と主張している可能性が高い。米国は第1段階では「非常に限定的」な緩和にとどめ、主要な制裁は維持する方針だ。
フランスのファビウス外相は9日、核兵器の原料を取り出しやすい実験用重水炉を巡って対立があると表明。濃縮済みウランの扱いでも懸念を示した。
イランのザリフ外相は「ウラン濃縮活動のすべてを中断することはない」と明言。6カ国が5%程度の低レベルの濃縮も制限しようとした場合、合意へのハードルは一段と高くなりそうだ。
ザリフ、イラン
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