しーらかんすブログ

「創作処しーらかんす」の別館ブログです。
「仮面ライダー響鬼」の小説の独自設定集やコラムなどを載せています。
親サイトに掲載していないSS系作品の掲載場所としても利用しています。

コラム

【コラム】よいこのイタリア語講座

「中四国支部鬼譚」番外編「旅する男」……の作中でラウラらが話しているイタリア語について、要望を頂いたので和訳を載せておきます。

イタリア語には「è」などアクセント記号の付く文字があります。
サイトでは文字化けしてしまうので、「e`」のように代用表現を用いましたが、多分このブログ上では大丈夫なはずですよね……。


◆空港での出迎えのシーン◆

ラウラ「Buongiorno. Lei è Signor Noki, non è? Sono Laura Lombardi, un lupo di DMC.」
(ボンジョルノ。レイ・エ・シニョール・ノキ、ノネ? ソーノ・ラウラ・ロンバルディ、ウン・ルーポ・ディ・ディーエムチ)
→こんにちは。あなたがシニョール・ノキね? 私はラウラ・ロンバルディ、DMCのウルフよ。

ノキ「Buongiorno, signorina. Mi chiamo Noki. Piacere.」
(ボンジョルノ、シニョリーナ。ミ・キャーモ・ノキ。ピアチェーレ)
→こんにちは、お嬢さん。私の名前はノキです。よろしく。

ラウラ「Allora, andiamo.」
(アッローラ、アンディアーモ)
→それじゃ、行きましょ。


◆DMC本部でマリオと出会うシーン◆

マリオ「È un ospite del Giappone?」
(エ・ウン・オスピテ・デル・ジャッポーネ?)
→そちらが日本からのお客さんですか?

レオナルド「Sì. È Signor Noki.」
(スィ。エ・シニョール・ノキ)
→うむ。シニョール・ノキだ。


◆モンスターとの戦闘シーン◆

マリオ「È pronto, Laura!」
(エ・プロント、ラウラ!)
→準備できたぞ、ラウラ!

ラウラ「Attacco di suono――Tuono Finale!」
(アタッコ・ディ・スオーノ――トゥオーノ・フィナーレ!)
→音の攻撃(音撃)――“最後の雷鳴”!

マリオ「Non sii negligente, Laura! Sta rimanendo nell'interno!」
(ノン・スィイ・ネリジェンテ、ラウラ! スタ・リマネンド・ネッリンテルノ!)
→気を抜くな、ラウラ! まだ中に残ってるぞ!

ラウラ「Non è un gremlin!」
(ノネ・ウン・グレムリン!)
→こいつ、グレムリンじゃない!


……以上です。
なお、作中では、「何言ってるのか分からない雰囲気」を出すために敢えて意味を書きませんでした。

現在公開中のスタジオジブリの映画「風立ちぬ」でも、イタリア語、フランス語、ドイツ語が字幕無しで用いられ、いい効果を出していましたね。
語学好きの私には、そういうシーンが無性に楽しかったりします。

ちなみに、「旅する男」の作中で、ノキに対する呼び掛けに「シニョー」と「シニョー・ノキ」の二種類が混在していたのはお気付きでしょうか。
名前を呼ばないときは「Signore(シニョーレ)」、名前を付けて呼ぶときは「Signor ○○(シニョール・○○)」になるのです。

ノキはまだイタリア語は覚束ない設定ですが、出向を終える頃にはペラペラになって帰ってくることでしょう。
今後の登場にご期待下さい。

【コラム】祭野さまの鬼娘を中四国支部に共存させるには

懇意にさせて頂いている祭野薙刀さまの「鬼娘」(オリジナル音撃戦士)さん達を、
拙作「響鬼外伝 中四国支部鬼譚」の世界に矛盾なく共存させられないかと、真面目に考察してみました。

先日の番外編「交わす調べ」で一部の鬼娘さんをゲストキャラとしてお借りしたのを皮切りに、ここまで来たら全員分の設定を整合させてみようじゃないかという訳です。

当然ながら、これまでの「中四国支部鬼譚」の本編には、鬼娘さん達の所在は描写されていません。
中四国支部の鬼は(本編開始時点で)12人と明言していますから、「実は所属していた」という後付け設定は不可能です。

そこで、番外編「交わす調べ」で使ったのは、物語の時代をズラすという手法でした。
鬼は世代交代や支部間の異動が頻繁にある仕事ですから、要平達とすれ違いで中四国支部を離れた、あるいはもっと後に中四国支部にやって来るということにすれば、矛盾なく収まりそうです。
基本的にこの方針で考えていきます。


1.前提
そもそも「中四国支部鬼譚」の物語には年代を設定していません。
「響鬼」本編との関わりを後から調整できるように、敢えて年代は明言せず、「大体同時期くらいの出来事」という想定で書き進めています。

しかし、鬼娘さん達の物語には間接的にヒビキさんが登場しますので、リンクさせるためには、「中四国支部鬼譚」が「響鬼」の物語のいつ頃に当たるのか、仮にでも決めておく必要があります。

ひとまず、「響鬼」本編(ヒビキ31歳)の年を、「中四国支部鬼譚」の物語1年目(要平21歳)と同じ年ということにしておきます。
オロチ現象とか難しいことは考えない方向で。


2.ヒビキとツバキの出会い
鬼娘のツバキさんは、「17歳の時、修学旅行で行った東京で魔化魍に襲われ、響鬼に助けられた」と設定されています。
つまり、ツバキが17歳の時点で、ヒビキは関東支部に所属していなければなりません。

ヒビキは、「響鬼」本編の五年前に関西支部から関東支部に異動になった設定です(公式)。
つまり、ツバキとの出会いのエピソードは、「中四国支部鬼譚」の物語開始の1年前~5年前のどこかに収まることになります。

他との整合性を考慮して、ヒビキとツバキが出会ったのは「中四国支部鬼譚」の物語開始1年前、ヒビキが30歳の時点ということにします。


3.ツバキ、リンキに弟子入り
ツバキはヒビキに憧れて猛士に入り、リンキさんに弟子入りします。
このリンキさんは、既に番外編「交わす調べ」にてゲスト出演してもらっています。

「交わす調べ」は7年前のお話で、その時点でのリンキさんは既に中堅どころの鬼。
当時20歳のコナユキよりは確実に年上ですが、当時35歳のイテツキよりは後輩という設定で書きました。
シラタキさんと幼馴染だという設定も鑑みて、「交わす調べ」の時点でリンキさんは25歳とします。

そうすると、ツバキが17歳の時点で、リンキさんは31歳。
高校を卒業して18歳になってから弟子入りしたとすると、その時点でリンキさんは32歳です。
祭野さまの想定よりもツバキとリンキの年齢差が開いてしまいますが、ひとまずここを落とし所とします……。

さて、「中四国支部鬼譚」の本編と矛盾しないためには、ツバキ弟子入りの時点で既にリンキさんは中四国支部を離れていなければなりません。
ちょうど、本編開始の5年前にヒビキさんが関西支部を離れていますので、リンキさんはそれに伴って中四国支部から関西支部に着任したことにしましょう。
関西の猛士総本部には幼馴染のシラタキさんも居ますし、自然な流れかと思います。
ちなみにシラタキさんは吉野の重要人物という設定ですから、元々二人とも吉野育ちと仮定すれば、リンキさんは古巣に帰ったことになり更に自然です。

そうなると、関東でヒビキさんに助けられたツバキは、紆余曲折を経て関西支部で修行を開始したことになります。


4.シラタキとキキ
吉野の重要人物であるシラタキさんと、その弟子のキキさん。
シラタキさんの方は、リンキさんと同じく「交わす調べ」でゲスト出演してもらっています。

シラタキさんは「関西支部所属」と設定されていますが、「交わす調べ」ではその部分だけ設定を変更し、「猛士総本部所属」とさせてもらいました。
関西支部と総本部は同じ吉野にありますが、別の組織です。
「交わす調べ」の時点での年齢はリンキさんの一つ下の24歳ですが、既に総本部付きの実力者として一目置かれており、一回り年上のイテツキともタメ口を利く仲という描写にしました。
ツバキさんや巧くんとの年齢差が開いてしまうのは、リンキさんと同様。

シラタキさんの弟子のキキさんは、実はあまり整合性を考える必要がありません。
「ツバキが24歳の時に巧が15歳」「巧が15歳の時にキキが21歳」という設定を守るとすると、「中四国支部鬼譚」の物語1年目の時点でキキさんはまだ15歳。
要平が独立した物語3年目の時点でもまだ17歳ですから、ようやく関西支部で修行を開始するかどうかといった頃です。


5.メイキ親子
鬼娘の最若手であるメイキさんは、「交わす調べ」において一風変わったキャラクターの借り方をしました。
メイキさんが「両親共に鬼」という設定を活かし、父親である先代冥鬼さんのみ出演してもらったのです。

「交わす調べ」の時点でのお父さんの年齢は、メブキ(当時25歳)以上、先代蒼鬼(当時30代後半)以下といったところ。
例によって「巧が15歳の時にメイキは19歳」という設定は守りたいので、「交わす調べ」の時点でメイキさんは6歳になります。
ちなみにメイキさんのお母さんは、妊娠・出産を機に鬼を引退したという想定です。

そうすると、物語1年目の時点でメイキさんは13歳。まだまだ鬼の修行を始めるには早すぎます。
要平が独立した年にメイキさんが15歳。
中学校を卒業し、いよいよ両親のもとで鬼の修行を開始……といったところでしょう。

お父さんは、物語開始の数年前には現役を引退しています。


6.ユズキの扱い

ユズキさんは元関東支部所属という設定です。
もし「響鬼」本編の年に関東支部にいたとすると、劇中のシフト表に名前がないので矛盾しますが、その点は問題ありません。
例によって「巧が15歳の時にユズキが26歳」という設定に従うと、「響鬼」本編の年には20歳ですから、まだ鬼になっていなかったと考えましょう。

鬼娘さん達の中で、このユズキさんのみ、師弟関係の設定が明示されていません(メイキさんは当然、両親のもとで修行をするのだとして)。
そのこともあって、実は、「中四国支部鬼譚」の第二部でユズキさんを新キャラとしてお借りしようかなーと考えています。

第一部の終わりの方で、センキが神在期間のヘルプのために中部支部に行くというエピソードを書いたきり、まだそれを拾っていませんから……。
東海地方でマリンスポーツ関係の仕事を目指していたユズキこと由季さんが、神在期間で中部支部を訪れたセンキと出会い、なんだかんだあって中四国支部にやってきてセンキに弟子入り、とかどうかなと。
この時点で彼女は22歳ですから、今から鬼の修行を開始するとしても自然な年齢です。
免許皆伝後は一旦関東支部に所属し、数年後に(イツキの引退辺りを切っ掛けにして)また中四国支部に戻ってくることにすれば、設定にも適います。


7.ツバキ独立、巧との出会い
再び、鬼娘のメインであるツバキさん。実は彼女の独立が一番難しいところだったり……。

ヒビキに憧れて鬼を目指したツバキは、地元の中四国支部の配属となってしまい、ヒビキと会えない日々が続くという設定です。
これは祭野さまが想定したツバキの物語の大事な部分ですから、変えちゃいけないと思うのです。
そうなると、ツバキの独立(=同時に中四国支部所属)は、第二部開始時点である物語3年目より以前にすることはできません。

上の方で「18歳の時にリンキさんに弟子入りしたとすると……」と仮決めしましたが、ツバキの修行期間は2年半とされているので、独立は20歳か21歳。物語3年目か4年目です。
そうなると、第二部の物語の中で、ツバキさんを新配属の鬼として堂々登場させなければならないことになります。
(書きたくない訳では勿論ありませんが、ユズキさんも登場させるのですから、一度に女性キャラばかり増えるのもどうかな……という感じです。)

これには以下二通りの解決策が考えられます。

(1)ツバキが猛士に押し掛けたのは18歳の時だとして、「君みたいな乙女がいきなり弟子入りなんてとんでもない。まずはサポーターをやりなさい」とでも言われて1~2年は弟子入りさせてもらえず過ごす。鬼になるのは22歳くらい。
(2)20歳くらいで鬼になるのは変わらないとして、「ヒビキと担当支部が合わない」というシチュエーションだけを踏襲し、中四国支部ではなく関西支部などに最初は配属されるものとする。

このどちらかなら(1)かな……?
しかしそうなると、「ツバキが24歳のとき巧が15歳」かつ「巧が12歳のときにツバキと出会う」という設定を守ろうとしたとき、巧と出会った時点でまだツバキは修行中だったことになるんですよね。
……むしろ、師匠のリンキとツバキが行動を共にしていた時期ということで、かえって自然になるのでしょうか。

ということで、ひとまずは(1)で仮決めしておきます。

さて、ツバキの弟子である巧くんは、上記の通り12歳の時にツバキと出会い、15歳までにはツバキに弟子入りしています。
巧が15歳になるのは、物語7年目。要平が27歳で独立5年目という、やや遠い未来の話です。


……以上の考察をもって、なんとか、鬼娘さん達の全員に「中四国支部鬼譚」の世界観に収まってもらうことができました。
「ツバキが24歳の時に、巧15歳、ユズキ26歳、メイキ19歳、キキ21歳」と、可能な限り年齢のバランスも設定通りに保っています。
リンキさんとシラタキさんの二人だけが、このとき37~38歳と、祭野さまの設定よりやや年上になってしまいましたが……。
それでもまだ現役で戦える年齢に収まりました。よかった。


8.まとめ

ここまでの記述を軽く年表にしてみます。

【物語7年前】
コナユキ(20歳)が独立間際だった頃。リンキ(25歳)は中四国支部に所属し、コナユキの変身術の指導を受け持つなどしていた。
シラタキ(24歳)は猛士総本部の実力者として活躍中。
先代冥鬼(30代半ば)も現役の鬼として中四国支部で活躍していた。

【物語5年前】
ヒビキ(26歳)が関西支部から関東支部へ異動となり、その穴を埋めるように、リンキ(27歳)が中四国支部から関西支部へ異動。

【物語1年前】
ツバキ(17歳)、関東でヒビキ(30歳)に助けられ恋に落ちる。
この頃までに先代冥鬼は現役引退。

【物語1年目】
要平(21歳)が猛士に入門したのと同じ頃、ツバキ(18歳)も弟子入りを熱望して猛士の門を叩く。

【物語3年目】
コナユキ(29歳)が中四国支部から北海道支部へ異動し、要平(23歳)が独立。
同じ頃、ツバキ(20歳)はようやくリンキ(34歳)への弟子入りを認められる。
ユズキ(22歳)が中四国支部に入門。メイキ(15歳)も両親の元で修行を開始する。
ちなみにこの頃、関東ではヒビキの弟子の桐矢京介(19歳)が独立を果たしているはず。

【物語4年目】
巧(12歳)、ツバキ(21歳)とリンキ(35歳)に助けられ、身柄を引き取られる。

【物語5年目】
ツバキ(22歳)、鬼として独立し、中四国支部に配属される。
同じ頃、ユズキ(24歳)も独立し、関東支部に配属される。
この頃までに、キキ(19歳)はシラタキ(35歳)に弟子入りし、修行を開始している。

【物語7年目】
この時点でツバキ24歳、巧15歳、リンキ37歳。
中四国支部では要平(27歳)や沙弥(26歳)が中堅どころの鬼として活躍している。
コウキ(44歳)、ツマビキ(45歳)、イツキ(40歳)は既に現役を退いており、この時点での支部構成員は以下のような感じ。

管:要平(27歳)、メブキ(38歳)、ソウキ(26歳)、メイキ(19歳)
弦:沙弥(26歳)、イナナキ(30歳)、キキ(21歳)
太鼓:センキ(30歳)、ムラサキ(27歳)、ツバキ(24歳)、ユズキ(26歳)
鍵盤:サカヤキ(35歳)、キサキ(27歳)

以上13人中、半数を超える7人が女性という、全国にも例を見ない布陣……。
いいのか?本当にこれでいいのか?(笑)

この頃には、ツマビキの息子ツヨシ(16歳前後)も父の後を継ぐべく鬼の修行を始めており、巧の良き競争相手になっているかもしれない。
メブキは同僚の教師と結婚し、それを見てそろそろ焦ったコウキもようやく嫁さんを貰い、さらに鬼の中でも何人かは名字が変わっているかも……。



……というわけで、祭野さまの「鬼娘の設定は好きにいじって構わない」という有難いお言葉に突き動かされ、好き勝手書いてみた設定考察でした。

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