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【千葉】

原発事故で市民団体 甲状腺エコー検査

甲状腺エコー検査を受ける子ども(右)=流山市の東葛病院で

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 原発事故の健康への影響を懸念する関東地方の市民団体などで今年九月、子どもの甲状腺エコー検査のための「関東子ども健康調査支援基金」が設立され、県内で初の検査会が九日、流山市の東葛病院であった。

 基金は千葉、埼玉、茨城三県の市民団体が「健康調査は国や自治体がやるべきだと訴えてきたが動きがない。もう待てない」と設立した。現在、三百の団体と個人が会員となり、ボランティアで運営する。

 国は十月、原発事故を受けた「子ども・被災者支援法」の基本方針を閣議決定したが、福島県以外の健康調査は明記されていない。

 検査は北海道がんセンター名誉院長で医師の西尾正道さん(66)が協力し、画像や検査結果をその場で手渡す。費用は一人千円程度のカンパで賄う。西尾さんは「全国どこでも検査できる体制を整える必要がある」と話す。

 基金では、機器を購入して十月から検査を始めた。九日の検査は茨城県つくば市、ひたちなか市に続き三回目で、東葛地区の児童を中心に九十人が受診した。娘二人を連れた白井市の男性会社員(46)は「検査を受けること自体も緊張した。結果をじっくりと理解し受け止めたい」と話した。

 基金呼び掛け人の一人、松戸市の木本さゆりさん(44)は「子どもの将来のために今のデータを残し、継続的に調べていく必要がある」と話し、来年から月一回程度の検査実施を目標にしている。

 問い合わせは基金事務局=電0297(48)4911=へ。 (三輪喜人)

 

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