日本デザイン振興会が主催するグッドデザイン賞が7日発表され、米グーグルのグーグルマップがトップ得票で大賞に選ばれたものの日本政府の“物言い”で、大賞を見送られる異例事態となったことが判明した。
グッドデザイン賞は家電や建築物からサービスまで、あらゆるものから優れたデザインを毎年、表彰している。今年は最終審査で2752票のグーグルマップが、2232票の宇宙航空研究開発機構(JAXA)のイプシロンロケットを破って、大賞に選ばれた。
ところが政府が待ったをかけた。選考は振興会が行うが、大賞は総理大臣賞で政府が表彰権限を持っている。グーグルマップの選出を聞いた政府側は「グーグルマップはほかの候補とそれほど得票数に差がなく、“極めて顕著な功績”という総理大臣表彰の要件に当てはまらない」と却下。そのため振興会では急きょ、グーグルマップを“グローバルデザイン2013”と新設した特別賞に決め大賞はなしとした。
過去に政府が大賞決定に異議を唱えたことはなく、浮上したのは政府とグーグルマップの“確執”だ。
グーグルマップはPCやスマホなどで異なるが、日本が固有の領土と主張する竹島がハングル表記だけや尖閣諸島は中国語が併記、北方領土はロシア語が併記されるなどの“日本仕様”になっていないケースがあった。政府は各省庁や自治体のホームページ等で、“日本仕様”になっていない地図の使用禁止を申し入れているのだ。
今回、政府がグーグルマップを認めなかった理由か?とも邪推したくなるが、政府側窓口の経産省クリエイティブ産業課担当者は「(表記問題の件は)一切考慮されていない。“極めて顕著な功績”という要件の部分です。1位は1位かもしれないが、520票差では極めて顕著とはいえない。この数年は一般も対象にした選考方法になっていて、問題意識を持っていたところでした」とあくまで選考方法の問題であって、“政治介入”はないと強調したが…。
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