戦闘糧食II型 (副食) 鮭塩焼セット
鮭の塩焼きと言えば「鮭弁当」や「焼き鮭定食」でお馴染みですし、また家庭でもよく食べられている魚料理の一つではないでしょうか?
鮭がいつ頃から日本の一般的な家庭料理として食べられるようになったのかは分かりませんが、かなり昔から塩漬けされた鮭は日本国内で流通し、保存も利くので古くからよく食べられていたようです。
そして第二次大戦中の記録にも、南方に送る食料として塩鮭が加えられていたそうですので、軍でも塩漬け鮭は優秀な保存食として認められていたようです。 もっとも実際には長い船旅で、ほとんど駄目になっていて食べられなかったとも記録されていますが・・。
中身の状態
1食分の切り身は約65gで、ご丁寧に皮までついたまま身を崩さず、綺麗な形をそのままに保っています。
しかも魚の側線にそって付いている骨は食べやすいように取り除かれていて、2ピースになっていました。
65gは少ないようにも感じますが、味が濃いので、ご飯のおかずとしては十分満足のいく量はあると思います。
製造は株式会社ニチレイ、
この美味しそうな焼き色はどうでしょう?
このような単純な料理は誤魔化しが利かないので調理にも気を使い、素材そのものの味が良くなければ美味しくありません。
世界中のレーションを見回しても。このような魚の切り身を塩焼きしただけでパックされたというメニューがあるのは日本だけです。
問題のお味のほうですが、これは冷めていても、温めても美味しい料理でした。
身はしっかりしているのですが硬いと言うわけではなくて、筋肉の繊維に添って気持ちよくほぐれ、噛み締めるたびに魚の旨みが染み出してきます。 しかも塩加減のバランスが絶妙で、戦闘糧食は塩辛い物が多いと言いますけど、これはそんなことはなく普通に美味しい塩鮭でした。
皮付きなのがまた泣かせます。 この部分が一番美味しいんですよね〜。
このメニューは素材の味を大切にする、日本ならではの食文化を具現化したメニューではないでしょうか?
腹身の部分にまだ骨が残っていたので、上の写真のように箸で引っかいて骨を取ろうと思ったら、驚いたことに骨が物凄く柔らかくなっていてボロボロ崩れてしまいました。 ちょうど鮭の中骨缶詰のような感じなのでそのまま骨ごと食べる事も出来て、カルシウム補給にもGOOD!
どこまでも気が利いています。