サンケイスポーツ 11月10日(日)7時0分配信
フィギュアスケート・GPシリーズ第4戦NHK杯第2日(9日、国立代々木競技場)自己ベストで圧勝V! 女子フリーで、ショートプログラム(SP)首位の浅田真央(23)=中京大=が136・33点で1位。自己記録を更新する今季世界最高の207・59点で2年連続4度目の優勝を飾った。GPシリーズ通算13勝目、同シリーズ6連勝(欠場した11年GPファイナルは除く)として、シリーズ上位6人で争われる12月5日開幕のファイナル(福岡)進出を決めた。今後はフリーでトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を2回投入することを宣言。来年2月のソチ五輪での金メダルを視界にとらえた。
誇らしげに、堂々と胸をのけぞらせた。ラフマニノフの『ピアノ協奏曲第2番』を力強く演じた真央に、前日に続き万雷の拍手がわき起こった。かつてない手応えが、体中にあふれ出る。はじき出されたスコアに、驚きはみせなかった。
「得点は気にしていない。確実に一段二段と上ることができていると思うので安心した。まだ上にいける」
冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は回転不足の判定。予定した3回転フリップ−3回転ループはループが2回転となったが、後半のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)−3回転トーループはしっかり決めた。銀メダルを獲得したバンクーバー五輪の205・50点を2・09点上回る自己新記録で、新たなステージへ突入した。
勝負服を変えた。青と黒の衣装は2009年10月の地域対抗戦「ジャパン・オープン」で1度だけ身にまとったもの。振付師のタチアナ・タラソワ氏(ロシア)が用意した今季のコスチュームは一時的に封印した。
“お蔵入り”した一品を引っ張り出したのには訳がある。今季2戦を終えた時点で、重く感じたからだ。くしくも前回の着用時はバンクーバー五輪イヤー。大舞台へ緊張感を思いだした。
10月のスケートアメリカに続く連勝で、12月のファイナルへの切符を手にした。今後はタラソワ氏のアシスタントを中京大へ呼び寄せ、手直しを図る。フリーではトリプルアクセルを2回跳ぶ練習に着手。バンクーバーと同じくSPと計3回、伝家の宝刀を抜く。
ファイナルと同じ12月5日開幕の国際大会「ゴールデンスピン」(クロアチア)には、右足甲の故障でGPシリーズを欠場した金妍児(キム・ヨナ、23)=韓国=が実戦感覚を取り戻すために出場予定。ソチ五輪で演じる新プログラムをようやく初披露する。ここまで仕上がりの違いは明らかだ。
「(金妍児は)五輪には復帰してくると思う。大きな最高の舞台で一緒に出られることはいい刺激になる。お互い力を出し切れればいいと思う」
ひっそりと復活する世界女王とは対照的に、強豪としのぎを削り、迫真の演技に磨きをかけてきた意地がある。永遠のライバルがバンクーバー五輪でマークした世界最高得点228・56点を塗り替え、ソチ五輪での金メダルとともに“倍返し”する真央のシナリオは順調だ。
最終更新:11月10日(日)8時37分
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