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【芸能・社会】

島倉千代子さん死の3日前にレコーディング 病魔と闘う中での「奇跡の歌声」 

2013年11月10日 紙面から

◆新曲「からたちの小径」手掛けた南こうせつ明かす

 歌手島倉千代子さんの死去から一夜明けた9日も芸能界からは悼む声が相次いだ。

 島倉さんの新曲「からたちの小径(こみち)」を作曲した歌手南こうせつ(64)がコメントを発表、新曲にまつわるエピソードを披露した。島倉さんは死去する3日前に病魔で体力が奪われているなか、レコーディングを行った。南は「奇跡の歌声」と評した。

 南によると、約1年前に曲作りの依頼を受けたという。さらに今年の春、島倉さんから体調不良であること、それでももう一度歌いたいという思いを聞きレコーディングの準備に入った。10月下旬に新曲が完成。レコーディングも11月15日に行うと決まったが、10月29日に島倉さんから「その日まで待てない」と連絡があったという。11月5日に南が島倉さんの自宅を訪れ、リビングでレコーディングを行った。「1回歌うぐらいの体力しかなさそうにみえましたが、3回歌われました。奇跡の歌声でした」と振り返った。

 翌日、島倉さんから電話があり「自分の人生の最後に、二度と見られない風景を見せていただきながら歌を入れられるって、こんな幸せはありませんでした。人生の最後にすばらしい時間をありがとうございました」と涙声で語ったという。それが最後の会話となった。南は「最後の最後まで歌に生き、歌を愛するその姿勢はまさに歌の神様でした」と結んでいる。

 島倉さんの所属レコード会社・日本コロムビアは新曲を発売するかどうかも含め、今後検討するとしている。

◆芸能界の母&師匠 長年親交の三善英史

 長年親交があった演歌歌手の三善英史(59)は電話で本紙の取材に応じた。「ショックなんてもんじゃない。歌手仲間で一番大切な方」

 三善さんは小学校5年生の時に島倉さんと初対面。デビュー後は“芸能界の母”であり師匠のような存在となり「一緒の舞台に立つコンサートの時は衣装、髪形、眉毛の長さなど細かいところまでアドバイスを頂いた」と振り返った。

 最近はジョイントコンサートで同じ舞台に上がることが多かったが、がんには気づかず、島倉さんからも打ち明けられず。しかし、今年2月の同公演で体調の悪さを感じたそうで「2部公演で、1部をトリで歌ったが2部のトリを体調不良でほかの歌手に代わってもらった。楽屋で横になってらしたけど、お疲れになったのかと思っていた」という。その後、人づてに手紙を渡したが返事はなかったという。

 

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