ただ、天高く馬肥ゆる秋。何を食べてもおいしく感じる気候の中、これから冬に向けて、体重が気になる人にとってはリスクが徐々に高まってきていることを忘れてはいけない。気温が下がり、体温が下がるようになると、体がなんとか体温を上げようと無意識に食欲が増すようになるのだ。冷たい雨の日にやたら甘いものが恋しくなったり、寒い時期の方が口さみしくなるようだったら、もう一枚はおって冷えを遠ざけるのも手かもしれない。実際、この時期になると、移動が多い日に限って甘いものをちょこちょこつまむ人が多くなるものだ。
また、食欲は外気温だけではなく、食べ物の温度によっても左右される。冷たい飲み物は胃を刺激し、食欲が増進される恐れもあるし、この時期、体を冷やしてしまうのも気になる。一方のあたたかい飲み物は、胃に満足感を与えて食欲を落ち着かせてもくれる。だから、甘いものの食べ過ぎ防止のためには、必ず、温かいノンカロリーの飲み物を添えることだ。もちろん、普段の食事の際、夏の間は遠ざけていた汁物もできるだけとるようにしてほしい。
「ダイエットのため…」の我慢は禁物
ストレス太りを生む悪い習慣
でも、気温のせいでもなんでもなく、何か甘いものを食べないとテンション上がらない!というときも少なからずあるものだ。デスクでおにぎりレベルの軽食がはばかられるような職場環境であれば、午後の長い時間に口にできるのは、ちょっとしたおやつくらいかもしれない。そんなときに、「でも、ダイエットのために食べないんだ」と無理に我慢するのは、仕事のやる気にもだが、ダイエット的にもNGだったりする。
食べることを我慢して空腹時間が長くなれば、副腎皮質からコルチゾールというホルモンが分泌される。これは、筋肉を分解してしまう働きのあるホルモンだ。つまり、脂肪が燃えにくい身体になるということ。せっかく我慢したのに……という状態になってしまう。コルチゾールはストレスホルモンともいわれるが、よくいう「ストレス太り」は気のせいだけではないのだ。