【ベルリン=共同】ドイツ連邦統計庁が2日発表した2012年の同国の電力輸出は666億キロワット時で、輸入を228億キロワット時上回った。輸出超過は11年の約4倍に当たり、太陽光や風力発電をはじめとした再生可能エネルギーの急速な普及が大きな要因となった。
ドイツは東京電力福島第1原発事故を受け、22年末までに全17基の原子炉の稼働を停止することを決定。現在は9基が稼働している。
12年の輸入は438億キロワット時。DPA通信によると、輸出超過は金額に換算すると14億ユーロ(約1680億円)に相当する。11年は60億キロワット時の輸出超過だった。福島の事故前の10年は176億キロワット時で、12年はこれも上回った。
欧州では国境を越えて送電網が張り巡らされている。再生エネルギーは発電量が不安定で、ドイツで余剰電力が生じると、ポーランドやチェコなど隣国に流れ込むこともあり、輸出超過になっているとの指摘もある。
ドイツで全電源のうち再生エネルギーが占める割合は21.9%(12年)で、既に原発を抜いている。
ドイツ、東京電力、輸出超過
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