どこでも、誰にでも反原発を訴える山本議員。 「直訴」問題

 10月31日の園遊会での山本太郎議員の「直訴」についての、「政治利用」だの「議員辞職」などの言葉が飛び交っている。そもそも我々であれば、園遊会に招待されても(されることはないが)断固はねのけて拒否欠席となるが、山本議員はこうした場をも利用して「闘いの場」に変えてしまった。「反原発に命をかける」と公言した山本さんにとってみれば、どんな場所でも、どんな相手でも反原発を訴え、共に立ち上がろうと呼びかけていく当たり前のことを貫いたということだ。そういう発想と行動こそ、翼賛国会における山本議員の存在意義があるといえる。

太郎直訴朝朝日太郎直訴朝日img089 山本議員の直訴は「田中正造没後100年」をヒントに行われたことかもしれないが、間違いなく象徴天皇制のペテンとウソを暴き出すものとなっている。被曝労働で日々多くの労働者が生死をかけて労働している現実や、子どもたちに拡大している甲状腺ガンの恐怖、福島の現実を無視して、何事もなく「復興が進んでいる」かのように福島を切り捨てる安倍政権と支配階級や巨大マスコミとその元で屈服したジャーナリズムへの痛烈な反撃として、思いもかけない方法での闘いに挑んだといえる。

 民主党など(特に原発企業出身の原発推進派の大畠幹事長を筆頭に)が率先して言い出した「議員辞職」や「懲罰」などは、国会の無力・無能性をさらに暴き出し、ブルジョア議会制民主主義のウソとペテン性をいっそう鮮明に暴き出すだけの物笑いに種にしかならない。反原発の声をさらに燃え上がらせる格好のエジキだ。 

 そもそも政府は天皇を「政治利用」してきた。震災被災地などを訪問させ、多くの被災者たちの怒りが、政府や国家に向かって爆発することを防止させる目的で行ってきたし、オリンピック招致という一級の政治課題に皇室を動員して、安倍の「原発は完全にコントロールされている」発言を後押し・支持させたのだ。なにが「政治利用」しないだ。 

 参院選で山本さんを支持した全国100万の決起は、「こんなでたらめな社会を変えよう」、「人間らしく生きられる社会をつくろう」の声が集まったものだ。この社会を動かしているのは、労働者だ、労働者が団結して、真の社会の主人公になろうという声だ。資本家や権力とズブズブ一体の連合幹部や民主党への怒りの爆発でもあるのだ。労働者階級の根底からの決起と団結した労働者階級の力をとことん信頼し、確信を持って闘っていこう。11・3全国労働者集会は、そうした集会だ。翌日の韓国民主労総やドイツの鉄道労組、在日・滞日労働者による国際連帯集会の大成功をかちとろう。

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