2013年8月5日(月)
昨年度の天下り1356件
九州電力に警察署長
パチンコ業界にもゾロゾロ
昨年4月1日からことし3月末までの1年間に届け出があった国家公務員の再就職は、1356件にのぼることが、4日までにわかりました。うち営利法人は434件、関係の深い公益法人へは191件など、おいしい天下りぶりが浮き彫りになりました。
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省庁別では、財務省338人、国土交通省248人、法務省126人、経済産業省96人、厚生労働省87人、農林水産省52人など。国交省大臣官房付の奥平聖氏が西日本高速道路の特別顧問など、それぞれ関係の深い業界への天下りがみられます。
このなかには、東京電力福島第1原発事故(2011年3月)当時、経産省事務次官だった松永和夫氏が損害保険ジャパンの顧問、消費税増税の“立役者”、勝栄二郎財務次官が大手IT関連企業「インターネットイニシアティブ」の特別顧問(ことし6月26日、代表取締役社長に就任)など、本紙既報分も含まれています。
昨年7月まで検事総長だった笠間治雄氏は、笠間法律事務所を開業するかたわら、寝具類の製造・販売・賃貸・洗濯のワタキューセイモア、医療用食品販売の日清医療食品の両社の特別顧問に就任しました。
複数の天下りをしたのは、久保信保・消防庁長官(昨年9月退任)が、三菱UFJ信託銀行の業務顧問、人材派遣大手のパソナグループの特別顧問に、宮越極・関東管区警察局長(昨年4月退任)が、大成建設の監査役、日本生命保険の顧問に、それぞれ就任しています。
電力会社への天下りも目立ちます。(表参照)
カジノ合法化への動きが急ですが、パチンコ、ゲーム関係への天下りも。
パチンコ業界の「健全な発展に寄与すること」を目的に設立され、貯玉第三者管理「安心貯玉」を運営する「ジャパンネットワークシステム」(本社・東京、資本金13億7500万円)には、東京国税局厚木税務署長が常勤監査役に、北海道・旭川中央警察署長が北海道営業所顧問に、それぞれ就任しています。
関東管区警察局長は、日本電動式遊技機工業協同組合顧問、皇宮警察本部吹上護衛署長は、全日本遊技事業協同組合総務部長といったぐあいです。
電力会社への天下り 《九州電力》 |
企業から飲食接待
経済産業省幹部を懲戒処分
経済産業省は4日までに、所管する企業から飲食接待を受けたとして、国家公務員倫理法違反で、関東経済産業局の安藤久佳局長(53)を減給10分の1(1カ月)の懲戒処分としました。同席していた部下3人も内規にもとづき処分しました。
同省によると、安藤局長は同省資源エネルギー庁の資源・燃料部長を務めていた昨年から今年にかけ、利害関係者である複数の企業から3回にわたり、計約5万7000円の飲食の提供を受けました。