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事件
福島第1、作業環境の改善策公表 放射線への「不安と慣れ」蔓延
2013.11.9 13:53
■産業医科大・森晃爾教授
事故直後から現場作業員の健康管理に関わり、作業員の意識や取り巻く環境の変化を調査してきた産業医科大学(北九州市)の森晃爾(こうじ)教授は、作業が長期化する中で、作業員の間に放射線に対する「不安」と「慣れ」が蔓延(まんえん)していると指摘する。
--作業員の労働環境は改善されているのか
事故直後は熱中症と感染症の蔓延を最も心配した。そのためスポーツドリンクの常備や作業前の問診票提出など、取れる限りの対策を提案した。今ではこうした対策は定着している。
熱中症の発症件数は毎年減少しており、ノロウイルスの集団感染のような感染症の発生も、2年目以降は防げている。東京電力も協力企業も、その辺の対策は徹底できているのではないか。
--作業員の意識に変化は
慣れと不安が交じっている。今までやって来たことを漫然と繰り返していては、別のリスクを招きかねない。改めて放射線教育を徹底しなければならない状況にあると感じた。現場に入る前に放射線教育はしているが、カリキュラムの見直しも必要になるだろう。
--具体的な対策としてはどうすればよいか
安全管理に外部の目を入れることも、大事になるだろう。事故を起こさないために、作業を事前に検証する第三者の目を入れておくべきだ。政府が前面に出るしかない。
作業員の健康管理データを、後世の財産にするという視点もすっぽりと抜け落ちている。作業員個々の被曝(ひばく)量は記録されているので、その後を追跡調査すべきだ。数十年単位で、低線量被曝と、がん発症や死因の分析をしないといけない。政府が前面に出るのは、こういった分野でも必要ではないか。
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