色の組み合わせ:色覚障害者に優しい「国際規格化」へ

毎日新聞 2013年11月08日 17時07分(最終更新 11月08日 20時22分)

色の感じ方の違いの一例
色の感じ方の違いの一例

 産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は、色覚障害者に見分けやすい色の組み合わせ方に関するルール(規格)作りに乗り出す。同様の規格は世界的にもなく、これまでは企業などの努力に頼っていたという。このため、今も不便な思いをする色覚障害者が多い。1〜2年後に規格を作成し、将来は国際標準化機構(ISO)規格として制定を目指す。【渡辺諒】

 色覚障害者の支援や知識の普及に取り組むNPO法人「カラーユニバーサルデザイン機構」(CUDO)によると、国内で色覚障害のある人は男性で20人に1人、女性は500人に1人という。

 これまでも、役所などの色別の記入用紙や鉄道の路線図、銀行などの受け付け番号の電光板など、色の見分けがつかないことでさまざまな支障があった。電子機器が普及した最近では、「充電中」と「満充電」のランプの色が区別できない▽テレビのデータ通信で使う4色のボタンや画面表示が見分けにくい−−など配色の問題が拡大。防災対策のハザードマップの色が区別できないなど、緊急性の高い問題も生じている。

 産総研は、100人以上の色覚障害者に協力を求め、約200色を見る実験でデータを集め、見分けがつきやすい色の組み合わせを規格にまとめる。

 産総研の伊藤納奈・主任研究員は「色の識別に関する客観的データを集めたい。瞬時に判断が必要な表示もあり、改善の必要性は高い」と話す。産総研は実験への協力者を募集している。問い合わせはアクセシブルデザイン研究グループ(029・861・2000、eye‐ml@aist.go.jp)へ。

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