こんにちは。
保育士もしているおひさまくらぶ松山 です。
昨年、「橋下市長の進める保育ママ制度に物申すデス」 という記事を書きました。
現在私は、市内に10か所しかない認可園の運営する保育ママの保育ママクラスの担任として、
日々子どもたちの保育に携わっています。
先週、 「保育ママ事業基礎研修」 に参加してきました。
私は認可園からの参加ですが、個人型・法人(企業やNPOなど)型などの方々と一緒に基礎研修を
受けました。
保育士資格を持つ人がこの基礎研修(後日の2日間の見学実習含む)を受けると、保育ママを開設
できることになります。
保育士資格を持たない方は、基礎研修(後日の見学実習含む)を受けると、保育補助者として
保育ママルームにて、保育士とともに保育を行う補助者(実質保育を行います)となることができます。
その後の認定研修をうけると、保育士資格を持たない方でも、保育ママを開設できる恐ろしい制度です。
◆ 認定研修
・目的
保育士資格のない方が、保育の知識・技術等の習得を行う。
座学(講義・実技)40時間以上 + 保育実習(1)48時間 + 保育実習(2)20日間
保育実習(2)については、幼稚園教諭、看護師(国家資格)の資格があれば受講免除。
この4日間の研修は、保育士資格を持ち、現在認可園の保育ママで働いている私にとっては、とても
実りのあるものでした。
家庭的保育の役割・縦割り保育の利点・少人数保育のメリット
感じていたことが全て裏付けされたような研修でした。
でも、この保育ママを「企業」「新規参入」のチャンスとしてとらえている方が多く、
いわゆるビジネスチャンスですよね
初日の朝から、リクルート活動バリバリの方々(汗)
もうすでに、保育ママを開く物件も準備も整い、あとはこの基礎研修を受けるだけ。
なので、従業員集めに躍起になっている方がとても多かったです。
授業を進めてくれる講師の先生は、認可園の園長先生や主任先生
子どもたちの最善の利益を守るために日々、身体を張って現場で働いている方々です。
とてもとても勉強になるお話をたくさん伺うことができました。
でも、内容的には、保育士をしているから理解できる内容って感じで、保育経験のない方には
ピンとこないかな?という印象を受けました。
そんな貴重な授業中も、起業の話で盛り上がっている方々
子どもの最善の利益よりも、ご自身の最善の利益のほうに興味があるようで・・・
正直、保育ママ制度に対する私の疑問はますます大きくなってしまいました。
こんなド素人の軍団に、保育ママを開設させるのは、保育所保育指針にある
「子どもの最善の利益を守る」 が地に落ちてしまう
そんな危機感を覚えた4日間でした。
個人型・法人型を導入する前に、大阪市内に数多くある認可園に保育ママを導入することを
進めるのが、一番安心なのでは?と思います。
そして、基礎研修もその後の認定研修も、保育士資格保持者に限定することがベストだと思います。
今回の研修4日目の見学実習オリエンテーションがありました。
2日間の現場の見学実習です。
私は受け入れる側と受け入れて頂く側、両方。
市の職員の方のオリエンテーリングのあと、私市職員の方に「◯◯
園の松山です」と名乗り、
今まで受け入れて来た実習生の問題点
・二人一組で来るので私語が多い
・見学に徹するとあるが、保育に介入し保育をぶち壊す
・休憩時間に喫煙する人がいてる
なので、このような事のないよう伝えて欲しい
あと、この時期、ノロやインフルエンザなどの感染症が流行る時期
少しでも体調が思わしくないと感じたら、実習は来ないで頂きたい
保育ママは0・1・2歳の乳児対象。
実習生が感染源となり、子ども達に広まるような事にならないよう
お願いしたい。
と、言いにいきました。
きちんと伝えて頂けたので良かったです。
感染症の疑いがある場合は実習にいかないようにと職員の方が言う
会場は「ええーーーっ!」と大騒ぎ。
実習よりも、現場の子どもたちの安全が大切でしょう。
やはり、ご自身の最善の利益のほうが大切な模様(涙)
ましてや前日に「リスクマネジメント」そのような授業を受けたはずです。
ホント・・・情けない・・・
この4日間の基礎研修で、現在の保育ママ制度に疑問だらけになって帰ってきました。
橋下市長に言いたい。
保育ママ制度、やはり保育士資格保持者限定とか、認可園から保育ママ
を増やすとかしないと、保育がお金儲けの手段になって、
一番守らなければいけない子ども達
そう切実に感じた4日間の基礎研修でした。