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原子力防災、初の訓練 放射性物質への対応想定 宮城・大崎

けが人はビニールシートで覆われ、救急車に乗せられた

 大崎広域消防本部の原子力防災研修が8日、宮城県涌谷町の遠田消防署であった。放射性物質拡散の恐れがある事故を想定し、訓練が実施された。研修は最新の情報や知識、技術の習得を目的に昨年度始まったが、実際に消防車両や資機材を使った訓練は今回が初めて。
 同本部は、福島第1原発事故の警戒区域などで大規模火災が発生した際には国の派遣計画に基づき、要請があれば応援出動する。また、管内の美里、涌谷両町の一部は、女川原発の半径30キロ圏内だ。
 職員115人が参加。救急車内やストレッチャーにビニールシートを張り、放射性物質の拡散を防ぐ養生訓練を行った。この後、放射性物質を運搬する車両が事故を起こして男性2人が脱出不能になり、荷台から液体が染み出ているという想定で訓練を行った。
 約30人の消防職員が、防護服とマスクを身に着けて参加した。放射線量を測定しながら現場に近づいてけが人を救出。汚染の可能性が高い衣服を脱がせてビニールシートで覆い、救急車に乗せた。訓練現場には、放射線を遮断する目的の大型水槽車が横付けされるなど、本番さながらの態勢が敷かれた。
 同本部危機対策課の佐藤光弘課長は「消防として効率的で有効な対応を訓練しながら、関係機関と情報を共有し連携を強めていく」と話した。


2013年11月09日土曜日

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